子育て・しつけ

「エデュテイメント」って?
教育の分野でよく使われている言葉で、「学び」という意味の「エデュケーション」と「娯楽」という意味の「エンターテインメント」を合わせた造語。あんふぁんでは今年度“学ぶって楽しい! エデュテイメント」をテーマに、学びと遊びの関係について考えていきます。

入園、進級、おめでとうございます!
幼稚園での毎日の中で、子どもたちは大きく成長します。
それは、幼稚園での“遊び”が、成長のための“学び”につながっているから。
遊びの大切さと、遊びを通して子どもたちがどう育っていくのか、聖心女子大学・教育学科教授の河邉貴子さんに聞きました。

お話を聞いたのは
聖心女子大学文学部教育学科教授 河邉貴子さん

東京都公立幼稚園で12 年間教諭として幼児教育に携わった経験を持つ。専門は幼児教育学。著書に『遊びを中心とした保育〜保育記録から読み解く「援助」と「展開」』(萌文書林)ほか。NHK Eテレ「すくすく子育て」でも活躍

遊びを繰り返して
発達に必要な経験を積み重ねる

一見、ただ楽しく遊んでいるように見える幼稚園の日常。しかし、子どもにとっては全てが大切な学びにつながっています。子どもは生まれながらにして外界の情報を取り込む力を持っています。面白いところに手を伸ばす、新しい刺激を追う…。手や足を動かして感じて、世の中を知る、それを“遊び”の中で体得していくのです。
遊びの本質は、自分からやってみたいという気持ち、やっていて楽しいという感覚、やり遂げた達成感にあります。その中で、見通しを立てる力、最後までやり通す力など、さまざまな能力を獲得します。こうした感情や感覚は、大人に押し付けられたり、正解を先回りして教えられても身に付きません。
「非認知能力」の重要性が問われていますが、これは幼少期の遊びの中で、興味を持ったものに夢中になり、試行錯誤することで養われます。「認知能力」が高まるには、「非認知能力」が大切との研究結果も出ています。幼児期の遊びが、子どもの自発性を育み、小学校に上がってからの学習への自発的な意欲につながっていくのです。

Keyword 非認知能力とは

目標に向かって頑張る力や自己肯定感を持つといった自分に関する力や、他者への思いやりやコミュニケーション能力など、人間として生きていく上で大切な内面的な心の力のこと。対して、文字が読める、計算ができるなどIQで測れる力を「認知能力」といいます

先生や友達との関わりの中で
質の高い遊びに

日本では初の幼稚園が開園した約140年前から、遊びを中心とした保育を行っていて、「幼稚園教育要領」でも、「遊びは幼児にとって重要な学びである」と明記されています。
幼稚園に入ると、子どもの世界は広がります。中でも大きく変わるのが「人との関わり」。始めは一人で遊んでいる子どもたちも、お友達に影響されて、興味の幅が広がります。もちろん、ケンカになることも多々ありますが、そんなときは、保育者がそれぞれの気持ちを代弁して、相手にも気持ちや意見があることを知ります。「仲良くしましょう」と言われてできるものではありません。ぶつかりあう経験を通して、人との関わり方を学んでいくのです。
また、子どもたちを放任していると、同じことをずっと繰り返したり、遊びが停滞することがあります。そんなときは保育者が助言を与え、見守り寄り添うことで、一つの遊びがどんどん発展して膨らんでいき、「質の高い遊び」ができるようになるのです。

幼児期の遊びで
心も、体も、頭も育つ

運動会や発表会などの行事を通して、子どもたちが成長した姿を実感することも多いでしょう。しかし大切なのは、当日の成果ではなく、そのプロセス。みんなで一つのことをやり遂げる、人と一緒に頑張ることの楽しさを、子どもたちは学びます。当日うまくいかなかったとしても、それまでの頑張りを褒めてあげてほしいですね。
幼児期の遊びで、心も、体も、頭も育ちます。そして遊べば遊ぶほど、能動的な学び手となって成長するのです。幼児期に夢中になって遊んだ経験が、大人になっても持続的に幸せを感じる土台を作ると言われています。幼稚園でたくさん遊んで、どんどん成長していく子どもたちの毎日を、親は見守り、一緒に楽しんでください。

読者ママアンケート
小学校に上がる前に幼稚園で身に付けてほしいことは?
(※上位3つを複数回答)

1位 自分の考えを人にちゃんと伝えることができる 74.8%

2位 先生や親、友達の話をちゃんと聞くことができる 51.2%

3位 最後まで諦めずにやり通すことができる 40.2%

※あんふぁんWebアンケート 2019年1/9~2/5、有効回答数1296人

河邊さんからのアドバイス

小学校に入ると、子どもたちは人間関係をイチから作り上げる必要性があります。幼稚園時代は毎日を一緒に過ごす中で、お友達とも分かりあえる力が高まっていますが、それが全てリセットされてしまうのです。その中で「自分の意見を言えること」「お友達や先生の意見を聞けること」が、新しい環境で自分の居場所を見つけるのに重要になってきます。
その意味でもこの結果は、とてもいい願いですね。「小学生になったら人の話をちゃんと聞くんだよ」「自分の意見を言いなさい」と親や先生に言われたからといって、できることではありません。幼稚園時代に、人との関わりや遊びを通して、お友達の話を聞くと自分の意見も聞いてもらえることや、イヤなことをイヤと言う大切さなどを、体感することが必要なのです。

次のページは
「幼稚園での“遊び”を通して、こんなに成長します!」

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