小学生ママ

「物事の善悪を教えたい」ママの場合のレッスン

東大脳育成コーチ谷亜由未の子どもを伸ばす親力強化レッスン

街はあっという間に、クリスマスの雰囲気に変わりましたね。そんな街を歩いていると、楽しい気分になってきます。つまり、環境によって人の気持ちは影響を受けやすいということです。あなたはご家庭に、どんな雰囲気を作っていますか?

「善」と「悪」は文化や考え方、状況、立場によって変わるもの

さて、今回は「物事の善悪を教えたい」というママの場合のレッスンです。なにやら哲学的なテーマに思えます。もっともらしい、ありがちなテーマですが、私はこういうテーマを見ると、グググッと突っ込んでいきたくなる性分で…。今回もまず突っ込んでみたいと思います(笑)

「善悪」という言葉は、おそらく「いいこと」と「悪いこと」という意味で使っているかと思いますが、私たちはその「善」と「悪」を、常に何かを基準にして決めています。私たちが暮らす世の中には、「法律」や「規則」といったルールがあり、ひとつはそれが善悪の基準となっています。また、人の役に立つか、人に迷惑をかけるかという道徳的なことも、善悪の基準になりえます。ただこれらも、必ずどんな場合も守らないことが悪かと言えば、そうとは限りません。善と悪は反対の言葉なので、善を作るから悪が生まれ、悪を決めるから善が生まれるということです。

その善と悪は、ケースバイケースで、事実が同じだったとしても、文化や考え方、その人が置かれている状況によって、善にもなり、悪にもなりうるということをまずはご理解ください。その上で、お子さんに教えたい「善悪」とはいったい何を基準にしているのか、ということです。
 

例えば「きょうだいゲンカ」や「夫婦ゲンカ」は、お互いの立場になると、どちらも正しさを主張しているわけなので、まさにどちらかを善とすると、もう片方が悪になるという典型的なパターンです。お友達におもちゃを貸す・貸さないも、決して善悪ではなく、「思いやり」のあるなしであって…、と言っても「思いやり」がない行為が悪かと言えば、そうとは言えません。「思いやりの気持ち」を育てたいという考えはもっともですが、思いやりに重きを置きすぎると、自分の気持ちをあとまわしにしてしまうクセをつけることにもなりかねません。ですから何が何でもではなく、そういう場合には、自分の気持ちも大事にしつつ、相手を思いやるにはどういう行動をするのがいいのかを導き出すようなアプローチが大切です。

「あなたはどう思ったの?」「相手はどう感じると思う?」「あなたならどうしてほしい?」「どうしたらいいと思う?」と、ママが自分の気持ちを分かってくれるだけでも、相手を思いやる気持ちが生まれてくるかもしれません。

宿題をやらないというのも、「宿題」という言葉から「やらなければならないもの」とほとんどの人が捉えていますが、宿題の目的からすると、やる必要がない場合もあります。「いや、そんなことはない。宿題なのだから、やらなきゃいけないでしょ!」と思う場合は、自分の内側を見つめてみるといいかもしれませんね。もしかしたらあなたは、世の中のルールに従うべきと、自分を律してここまで生きてきて、その考えと経験があなたの可能性を閉じてしまっていることもあるかもしれません。今、お子さんの登校拒否や不登校で悩むママたちも私のまわりには何人もいますが、学校へ行かないことも決して「悪」ではありません。「悪」にすることによって、子どもをダメな子にしてしまうという現実すら引き起こしかねないのです。(今の)学校は行くに越したことはないが、行けないなら別の学び方、別の学校を考えればいいことです。

善悪を本当に理解するのは難しい。根気よく説明してあげて!

もちろん、スーパーで売っているものをレジに通す前に開けて食べてしまうとか、並んでいるお肉のパックに指で穴をあけてしまうとか、黙って持ってきてしまうとか、それは社会で生きていくうえで「悪」として教える必要があります。でもそれを子どもに「持ってきちゃダメなの」と言っても、どうしてダメなのかがわからないことも多々あります。そもそも生まれたときに子どもには「善悪」は何もありません。本能のままに泣いたり、寝たり、おっぱいを飲んでいるところから、だんだんと聞くこと見ること、体験することによって「善悪」をある程度は自然に覚えていきます。

でも何をどのくらい説明したら、本当に理解できるのかという理解力や、相手の気持ちを想像する力や感受性も、一人ひとりみんな違いますし、頭で理解できたところで、自分の感情をコントロールできる力も違いますから、そういうことを踏まえた上で、子どもには根気よく「説明してあげる」必要があります。

親力強化レッスンの4つのポイント

「物事の善悪を教えたい」ママの場合のレッスンは、

1. 「善」と「悪」の基準を何にしているのかを見つめなおし、伝えたい「善悪」を再検討してみる
2. 「善」を作るから「悪」が生まれ、「悪」を決めるから「善」ができる、ということを頭に入れておく
3. ルールや規則に沿わせたい場合は、目的を考えて、それに合わない行動がなぜいけないのかを説明し、繰り返し
  伝える
4. 「思いやり」と「善悪」を区別し、「思いやり」の気持ちを育てるためのアプローチ(問いかけ)をするとともに、
  自分の気持ちも大切にしていいことを伝える

です。

なんだか今回の内容は、小難しくなってしまいました。教えたい「善悪」もママの思考が変わったり、癒されると、ガラッと変わってしまうかもしれません。ちなみに性善説と性悪説がありますが、あなたはどちらだと思いますか? 私は性善説派です。もし「こういう場合はどうしたらいいの?」という具体的なご相談があれば、私に直接メッセージくださいね。

profile

谷 亜由未

プレシャス・マミー メンターコーチ
株式会社プレシャス・マミー 代表取締役。1児の母。
名古屋市立女子短期大学卒業後、富士通株式会社に勤務。26歳で出産、3年間の専業主婦の後、仕事に復帰。自宅にて学習教室の運営などを経た後、2006年6月、41歳で人と組織の活性化をサポートする株式会社ミュゼを設立。コーチング、インプロを使った企業研修の他、PTAセミナー や子育て講座で数多く講演。ひとり息子が塾なし、すべり止めなしで東京大学理科Ⅱ類1本受験で現役合格したのを機に、子育てのノウハウとコーチングをミックスしたプログラムを確立。2010年3月にママであることがキャリアになる日本を目指した株式会社プレシャス・マミーを設立。東京、大阪、名古屋にて、コーチ養成講座、トレーナー養成講座を開講。全国に認定プレシャス・マミーコーチ、トレーナーを生み出す活動をしている。現在は認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。
認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。2014年に開始したeラーニングも好評。3年間で300名の受講生を生み出している。2015年夏からは、逗子のリゾート地にて、ママの人生をきらめかせる講座を開講中。ママたちが楽しみながら自分を磨ける楽しいイベント、セミナーを随時企画している。またわかりやすく楽しい講演も人気があり、日本のみならず、海外でも積極的に講演を行う。

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