小学生ママ

注意したら大泣きしてパニックになる小1娘。親の愛情が足りないせい?

注意するとパニックになり、泣き続けます。愛情が足りないのでしょうか?

 

小1の女の子です。 最近、注意をすると「知ってる! わかってる!」と言います。また、その態度を注意すると、大泣きでパニックになってしまい、30分以上は泣き続けます。しばらく抱きしめ、やっと落ち着き、話が聞けるようになります。普段の愛情が足りないのか、甘やかしすぎなのか…、一人親家庭で、父親の分を補えていないのは確かなのですが、自分自身が限界になってしまい、余裕がなく、どうすればよいのかわかりません。(らら)
子どもは自分でも感情があふれて、止まらなくなることを自覚しています

 

注意をすると、パニックになってキレてしまう子が、最近多くなっています。そうした子どもを「ダメな子」と見るのではなく、「感情の豊かな子」と見てもいいのではないでしょうか。

子どもの感情には、アクセルとブレーキがあります。感情のアクセルとブレーキがちょうどよく働くと、明るくハキハキと感情豊かな子でありながら、ネガティブ感情をうまくコントロールできる子どもになります。

娘さんは今、アクセルが強く働いている時期なのです。そうした時期に一番大切なのは、子どもをハグすることです。「いつまでハグしたらいいの?」と考えてしまうかもしれません。でも、いいのです。子どもが納得するまでハグしてあげましょう。

子どもにとってのハグは特別な意味があります。「子どもが“自分は愛されている”」と感じることができる最強の武器なのです。

 
人間は、好きな人とハグをすると、脳内では「ドーパミン」という幸福感を感じた時に出るホルモンと、「オキシトシン」というホルモンが分泌されることがわかっています。このオキシトシンが分泌されると、血圧の上昇が抑えられ、呼吸が深くなります。ヨガを体験したことのある人はわかるかと思いますが、呼吸が深くなると、身体がほぐれて心がリラックスしてくるのです。

ハグをすると、ホルモン以外に自律神経にも変化が起きます。副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になるのです。つまり、身体を副交感神経優位の状態にして、心身をリラックスさせ、ストレス軽減に役立つ物質であるオキシトシンを出すためのツールが「ハグ」なのです。また授乳や、楽しいおしゃべりをすることでもオキシトシンが分泌されるそうです。

お母さん、ひとりで頑張らないで!
一人親家庭、特に母子家庭だと、「自分が父親の役目もしなくちゃいけない!」と頑張る傾向にあります。もちろん、そうした部分も必要でしょう。特に離婚したりして母子家庭になった場合、子どもに気になる行動があると、「自分の判断が悪かった」とか「子どもに迷惑をかけてしまっているのではないか」と、自分を責める傾向にあります。そうした気持ちもわからないわけではありませんが、子育ては自分ひとりでやれるものではありません。

私が尊敬している脳性まひの障害をもつ小児科医の熊谷晋一郎さんは、自立について次のように語っています。

 
「一般的に『自立』の反対語は『依存』だと勘違いされていますが、人間は物であったり、人であったり、さまざまなものに依存しないと生きていけないのです。

“障害者”というのは『依存先が限られてしまっている人』のことで、健常者は何にも頼らずに自立していて、障害者はいろいろなものに頼らないと生きていけない人だと勘違いされている。けれど真実は逆で、健常者はさまざまなものに依存できていて、障害者は限られたものにしか依存できていない。依存先を増やして、一つひとつへの依存度を浅くすると、何にも依存してないかのように錯覚できます。“健常者である”というのは、まさにそういうことなのです。

実は膨大なものに依存しているのに、『私は何にも依存していない』と感じられる状態こそが、“自立”といわれる状態なのだろうと思います。だから、自立を目指すなら、むしろ依存先を増やさないといけない」

 
それから、「自立は、依存先を増やすこと。希望は、絶望を分かち合うこと」とも言っています。

この名言が、私は大好きです。

私は小学校教員時代に、母子家庭の子どもを担任した時、「僕も含めて、たくさんの人に頼りましょうね。自分ひとりで頑張ったらダメですよ!」と言ってきました。

母親ひとりが頑張るのは、限界があります。例えば、親戚のおじさんに父親役をしてもらうなどして、たくさんの依存先を増やしていきましょう。そうして少し肩の力を抜くだけで、子どもは落ち着くものなのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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