小学生ママ

泣くばかりで理由が言えない小1娘。どう声をかけたらいい?

こだわりの強さが目立つ小1の娘。普通学級でやっていけるか心配です

 

小1の娘は、 小さいころから落ち着きのない子でしたが、幼稚園の頃は特に困った行動もせず、協調性もあるように見えました。この春、小学校に入学し、先生とのやりとりの中で、「娘は普通クラスでやっていけるのか?」と不安になってきました。
「新しいものをおろしたくない」など、こだわりが強いことや、自分の気持ちや、困った時に助けてほしいということが言えず、ただ泣くだけ。泣いている理由を聞かれても、先生にも、家族にも話してくれないので、声のかけ方に困ります。あまり聞きすぎてもいけないと思いますが、そっとしておいて言えないままだと、今後、娘自身が困ることが増えると思います。どのように声をかけたらいいでしょうか?(こつぶ)
「困り感」が表現できないことが、強いこだわりに見えてしまうのでは?

 

お子さんが、どのようなことにこだわりを持っているのかが大きなポイントです。「普通クラスでやっていけるのか」と不安になってしまうくらいですから、かなり強いこだわりがあると想像できます。
ここに書かれているような、「新しいものをおろしたくない」とか、泣いている理由を言えないといったことだけではなく、みんなと一緒にやらなくてはいけないことに対して、なかなか取りかかれず、アドバイスをすると泣いてしまうこともあるのではないでしょうか。

「新しいものをおろしたくない」というのは、今までのものなら使い方や扱いが分かるのに、新しいものだとそれらが分からない、つまり、新しいものや新しいことに不安を感じる傾向があるのだと思います。
子どもが泣くのには、基本的に理由があります。このお子さんの場合、そうした不安を感じる傾向が強いことと、自分の「困り感」を言葉で表現することが苦手なことが合わさっているのだと思います。それが、理由を言えずにずっと泣くという行為につながっているのです。

「幼稚園の頃は特に困った行動もせず、協調性もあるように見えました」とのことですが、幼稚園の時には、先生が「どうしたの?」と聴き取ってくれたり、「○○じゃないの?」と言いながらかわりにやってくれたはずです。そのため、「困り感」をそれほど感じることがなかったし、「困り感」を表現する必要がなかったのです。

しかし、小学校は違います。自分の気持ちを自分の言葉で表現するように促されますし、そのように指導します。そのため自分の中の「困り感」に向き合わなくてはいけなくなったことと、その「困り感」を表現する言葉を持っていないことに気がついたのです。
「困る」ということは、子どもにとって悪いことではありません。困った時こそ、自分の言葉を探し出すからです。困った時は、自分の内面を見つめざるを得なくなります。内面を見つめることで、子どもの「内言化」が進むのです。

小さい時は、思ったことがすぐに言葉として出てきます。汽車遊びをしているときに、「きしゃ、きしゃ、ぽっぽー」などと言いながら遊びますが、これは「外言化」です。
それに対して「内言化」とは、声に出さずに、頭の中で言葉をつぶやくことです。子どもは大きくなるに従い、「内言化」が進んでいくし、進んでいかなくてはいけないのです。

「困り感」を表現する言葉を教えましょう
このお子さんは、自分の「困り感」を表現する言葉を獲得していないのですから、困った時にどのように言えばよいかを教えてあげることが必要です。

例えば、「そういう時は、『分からないなぁ~』と言えばよいのよ」といった具合です。その他にも「困ったなぁ~」とか、「どうしてできないのだろう?」とか、「○○の動かし方がわからないのだよな~」などと、困った時の言い方を教えてあげることです。
そうすれば、「どこが分からないの?」とか、「こうしてみたらいいんじゃない?」といった形で、先生や大人が対応することができます。
泣いている時に何か言ってもムリなので、まずは落ち着くのを待ちましょう。落ち着いたのを見はからって、声をかけてみましょう。その時に「どうしたの?」といった漠然とした問いかけではダメです。「○○が分からないの?」「ここで困っているの?」といった、具体的な問いかけをしてください。そうすればムリなく答えられるはずです。

大人は、子どもが困らないように先まわりしがちです。しかし、困る経験が子どもの内面や言語を育てていくことがあることを分かっていただきたいと思います。「困る経験」は、子どもにとって成長の糧になるのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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