小学生ママ

次男に対して「いなくなればいいのに!」と思ってしまう…親として失格?

長男と比べ自己主張が強い小2の次男。すぐにムッとし、話を聞いてれくれない…どうしたらいい?

 

小学2年生の男の子です。兄弟はお兄ちゃん(小6)がいます。 注意するとすぐにムッとし、こちらがイラっとする言葉を発し、言うことを聞いてくれません。自己主張が強いというか、頑固というか…。兄と物の取り合いになると、ゲンコツで叩こうとしたり、指をギューッとつねったりします。注意すると、すぐにプイっとしていなくなり、話をする状況ではありません。聞く耳持たずです。こちらも冷静に対応しなければと思っていますが、うまくいきません。どのようにしたらいいのでしょうか? 先日はイライラがマックスになり、「(次男が)いなくなればいいのに!」と思ってしまい、自己嫌悪に陥っていました。
(ようはな)
「いなくなればいいのに!」という思いは、親なら誰でももつ可能性があります

 

相談者さんは、下の子に対して「いなくなればいいのに!」という思いをもっていて、自己嫌悪になってしまうとのこと、よくわかります。子どもというのは、親の思ったようには育たないものです。だからこそイライラするし、手をあげそうにもなります。

まして相談例のように、「話を聞いてくれない」とか、「ゲンコツで叩こうとする」などという場面では、「なぜ言うことを聞いてくれないの!」と思ってしまうのも当然です。「子どもに対してイライラしたことがない」という人は神様みたいな人だし、私はなれそうにありません。

私もわが子が小さい時は、イライラすることがありました。そんな時は、腕立てふせを100回することにしていました。100回やっているうちに、疲れ切って、とりあえず落ち着きます。そうやって一呼吸おいてから、怒るようにしていました(今では若干太めになってしまいましたが、子どもが小さい時が一番筋肉ムキムキでした)。
「イラッ」とした時が勝負です。一度、一呼吸おいてから対処するように心がけるだけで、対応が変わりますのでおすすめです。

下の子は自分が否定されているという「ヒドゥンメッセージ」を感じているのです
人が伝えるメッセージには二面性があります。表側のメッセージと、裏側のメッセージです。例えば「お兄ちゃんは、すごいね!」ということは、「弟はダメだね」と言っていることなのです。これをメッセージの二面性といいます。また、女性雑誌によく「ダイエットの広告」があると思います。表側のメッセージは「こうすれば痩せますよ!」というものですが、裏側のメッセージは、「やせていない女性はダメですよ」というものです。

この裏側のメッセージを「ヒドゥンメッセージ」といいます。「ヒドゥンメッセージ」を今の子どもや若者たちは、強く受ける傾向があるのです。相談者さんのお子さんも同様なのではないかと考えられます。

つまり、常日頃「ヒドゥンメッセージ」を弟が感じているのではないでしょうか。例えば弟に対して、「お兄ちゃんはしっかりしているのに、(弟は)どうしてしっかりできないの!?」と言ってしまっていませんか? また、言っていないとしても、そうしたまなざしで見てしまっているのではないでしょうか。

子どもは、大人や親のまなざしをしっかり見ているのです。「この子は、しっかりできる子だ!」というプラスのまなざしで見ることで、子どもはよくなっていきます。これを「ピグマリオン効果」といいます。逆に「この子は何をやってもダメな子だ」というマイナスのまなざしで見ると、本当にダメになっていくのです。これを「ゴーレム効果」というのです。

よく「目は口ほどにものを言う」といわれていますが、目に込められたまなざしが、子どもをプラスにもマイナスにも育てるのです。「かわいいな」というまなざしで見ると、本当に仕草やその他の行動がかわいくなっていきます。まなざしも、子どもにとっては影響の大きい「ヒドゥンメッセージ」といえるのです。

自己主張は不公平感のあらわれ
兄弟ゲンカにおける自己主張は、「自分の言い分も聞いて」「自分にも正しい部分があるよ」という訴えです。ケンカの様子を、もう少し客観的に見てほしいと思います。お兄ちゃんからちょっかいを出していたり、弟の言い分が100%ではなくても、30~40%くらい正しい時があると思うのです。

ですから「あなたの言い分の、こうした所は正しいと思うわ!」と、まずは言い分の正しいところを評価してあげてください。それから「こうした対応をしてくれると、お母さんはうれしいのだけど、あなたはどう思う?」という形で、弟に答えを考えさせてほしいのです。反省させるのではなく、内省させることがポイントです。

しつけを「おしつけ」にしてはいけないです。反省は子どもの成長にはつながりません。内省させ、自分の対応のよかった点と悪かった点を、自分なりに考えさせることです。それが心の成長につながります。

弟だけでなく、兄にも同様の対応を心がけてください。必ず2人とも変わっていくはずです。兄弟はケンカするのが当たり前です。一番身近で、言い分をぶつけやすい相手がそばに絶えずいるのですから。兄弟ゲンカを「社会性のトレーニング」ぐらいの気持ちでとらえることが大切です。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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