小学生ママ

しっかり者の小2の娘、いつか壊れてしまうのでは?

「家でも、学校でもしっかりしなくちゃ!」と思っていて、娘が壊れないか心配です

 

小学校2年生の娘です。「しっかりしている」とまわりから言われるのですが、親から見てもしっかりしています。ただ、しっかりしすぎていることが心配でもあります。
私の育て方が厳しいせいか、ウソをついたり、一度ですが万引き未遂もありました。 厳しい口調にならないよう意識していますが、正直自分を偽らないとできません。また、娘の愛情を受けとる器が大きすぎるのか、話を聞こうとすれば話が永遠に続く…、抱っこをしてあげればずっと抱っこ…、と彼女が満足することがなく、私の方が疲れてしまいます。
3歳下に弟がいて、私も娘に頼っているところがあります。また、学校でも先生に頼られていて、「家でも、学校でもしっかりしなくちゃ!」と思っているようで、このままでは娘が壊れてしまうのではないかと心配です。(トリコ)
子どもの「人に対する愛情」は分け与えると減ってしまう

 

相談者さんのお子さんは、確かに「しっかりしすぎている」と思います。では「しっかりした子」とは、どんな子どもでしょうか。

学校でも先生に頼られているとのことですが、学校の先生はどのような子を頼りにするかというと3つあります。ひとつ目は「みんなを引っ張っていくことができる子」。2つ目は「みんなの面倒見がよい子」。3つ目は「相手に厳しい言葉を言わずに、話をしながら説得することができる子」です。このような子どもが、学校では「しっかりした子」と言われます。

こうしたいわゆる「しっかりした子」は、基本的に相手に対して思いやりをもって接する努力をします。別の言葉で言うと、「人に愛情を与えることができる子」ということになります。この「人に愛情を分け与える」というのは、低学年の子どもにとっては、とても疲れてしまうことなのです。そして、自分の中にある愛情エネルギーを使い切ってしまうのです。「愛情は減るものではない」と思いますが、それは大人の感覚です。子どもはもっているエネルギーを全部使いきってしまうことが、よくあるのです。

そうしたときに大切なのは親のハグです。親に抱きしめられることで、なくなってしまった愛情エネルギーが充電されていくのです。だから、娘さんは永遠と思えるほど話し続け、ずっと抱きしめられ続けることを要求するのです。そうして、明日へのエネルギーを充電しているのです。

お母さんとしては大変だと思うのですが、「自分だけのお母さんでいてほしい」と願っている娘さんの要望をできるだけ聞いてあげてください。

子どもは、少し「甘やかしているかな?」というぐらいで、ちょうどいいのです。ただし「甘やかす」というのは、子どものいいなりになることではありません。子どもが「ジュースが飲みたい」と言ったら、「ハイ、ハイ」と用意をしてあげる。そうした王様・女王様になることを、子どもは求めていないのです。

子どもが淋しがったり、疲れたときにそばにいて「うん、うん」とうなずいて聞いてあげることです。そして、抱きしめてあげることです。子どもに限らず、人間は淋しがり屋なのです。だから友達や自分を理解してくれる人を求めるのです。

できる部分とできない部分をきちんと区分けしてあげる
万引き未遂をしたことについても、きっと理由があったはずです。たぶん1年生ぐらいにあったのではないでしょうか。

小学校は、幼稚園や保育園とは環境がまったく違います。子どもは想像以上にストレスを感じているのです。そうした不安な状況で、すごく甘えたかったのだと思います。お母さんも下のお子さんが3、4歳になり、赤ちゃん時代とは違った大変さが出てきて、どうしても弟に目が行きがちです。娘さんは学校の大変さと、自分をかまってもらえない淋しさから、そうせざるを得なかったのです。子どもの問題行動は必要行動なのです。そうしなくてはならない思いがあるのです。その思いを理解してあげてほしいです。

また「厳しい口調にならいないようにしている」とのことですが、子どもの言い分をきちんと聞いた上で諭すのは大切なことです。自分を作ったり、偽ったりする必要はないのです。ただ、子どもの気持ちに寄り添えばいいのです。

子どもを頼りにするのはいいのですが、まだ2年生です。「しっかりする」というのには、限りがないのです。「ここまではママがやるから、ここから先はお願いね」という形で、できない部分や、2年生にはムリだと思われることは手助けしてあげないといけないです。子どもをゆっくり育てるというのは、そうしたことなのだと思うのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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