小学生ママ

子どもの興味を引き出す方法は大人の工夫次第!

今回は「非認知能力」の育て方を具体的にお伝えしたいと思います。ご家庭でもできる方法ですので、ぜひ試してみてください。

種の代わりにお金を植えたら増えるかな?

小学校1年生の生活科に、「はな を そだてよう」という教材があります。教科の目標は「植物の変化や成長を楽しみながら、親しみをもち、進んで世話をしようとする」です。基本的にアサガオを育てることが多いようですが、自分が育てたい花の種を選ぶという活動も入っています。子ども達に「アサガオ」「マリーゴールド」「ヒマワリ」「サルビア」「オシロイバナ」などを選ばせ、それぞれを土に植えることにしました。

その時に私は、「先生は500円玉を植えよう。きっと、お金が増えるぞ!」と言って、500円玉を植えたのです。子ども達は「お金が増えるわけないし、植えてもムダだと思う」「土に植えて増えたら、みんなお金持ちになっちゃうよ」などと、「ムリだ!」の大合唱です。

そんなことを言いながらも、クラスの子ども達は全員、朝、学校に来ると、必ず私のプランターを見るのです。そして、うれしそうに報告しに来てくれるのです。「先生、何も変化がないよ。芽が出てないよ!」と。

1週間後、子どもたちの種から少しずつ芽が出てきます。しかしながら、私のプランターからはいつまで経っても芽が出てきません。ほとんどの子どもの芽が出たのを見はからって、「どうして先生のは、芽が出ないのだろう? どうしてだと思う?」と聞いてみました。

「先生は欲張りだからだよ。僕達は欲張りじゃないもん」「そうそう!」などと、得意げに言う子どもがいました。「そうかなぁ? 先生は、そんなに欲張りじゃないと思うよ。500円玉が2個になれば十分だと思っていたぐらいだよ」「それが欲張りだって言うんじゃないの?」などと、ワイワイガヤガヤと大騒ぎです。

「お金にはないけど、種にはヒミツがある!?」子どもの中に湧き上がる疑問

そんなことをいろいろと話しているうちに、ある女の子が「種にヒミツがあるんじゃないの?」と言い始めたのです。「お金の中には何もないけど、種の中には何かあるんじゃない?」とさらに突っ込んだ意見が出てきます。

そこで種を割ってみることにしたのです。すると、種の中に粉みたいなものや、かたまりがあり、芽の子どもみたいなものも見えたのです。さまざまな種を調べていくうちに、「種の中には芽を出す力の元になるものと、芽の子どもがあるから、土の中に植えると芽が出てくるのだ」ということがわかったのです。子どもたちは、この発見に大喜び。種というものの不思議さに、何ともいえない気持ちが生まれた瞬間でした。

不思議さが「非認知能力」を育てる

子どもたちの「非認知能力」を育てるために一番必要なことは、「不思議だな」「もっと知りたいな」「調べてみたいな」という気持ちをもたせることです。

私はお金を植えてみせることで、「種が育つ」ことの条件や、不思議さに気づかせるようにしました。こうした仕掛けをしていくことで、子どもの「非認知能力」は育っていきます。また「子どもに教えてやろう!」という気持ちで接するのも禁物です。一緒に「不思議だな」と本気になって思い、子どもと一緒に本気になって調べてみることです。

学びの中に、「おもしろい」「楽しい」という思いがあった時、子どもの学びは深まっていきます。これを「情動の教育」といいます。「情動の教育」を進めていくことで、子どもの「非認知能力」は育っていくのです。

 
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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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