小学生ママ

わが子が友達を増やせる声がけ

友達が増えて、学校生活がより楽しくなるための声がけを教えてください


今年新1年生として入学したのですが、とても人見知りがはげしくクラスの友達が遊んでいる中へ入っていけないタイプです。最初が肝心だと思うのですが、子どもにどんな言葉をかけたらよいでしょうか。少しでも学校生活が楽しいと感じてほしいので「友達もいたら楽しい時間も増えるのにな」と思っています。(たかさん)
ヒドゥン(hidden) メッセージを受けやすい現代の子どもたち


入学式などの時によく歌う「一年生になったら」という歌をご存じだと思います。まど・みちおさんが作詞し、山本直純さんが作曲したものです。「一年生になったら ともだち100人 できるかな」という言葉で始まり、富士山の上でおにぎりを食べ、日本中をひとまわりし、100人で笑うという内容です。

歌の内容としては豪快ですし、聞いている大人は「良い歌だなぁ~」と感じていることと思います。私も、最近までそう思っていました。しかし、よく考えてみると、「友達がいない子はダメ」というメッセージが隠れているようにも思えるのです(作者本人が意図しているとは限りませんが)。

最近の子どもたちの特徴は、ヒドゥン(hidden) メッセージ(「隠されたメッセージ」という意味)を思いのほか受け止めやすいということです。

例えば、1年生の例ですが、図工の時間に「Aちゃんはすごいね~」とある女の子を褒めました。すると、5分後にある男の子がいきなり立ち上がって暴れ始めたのです。何が起きたか分からなかった私は、その男の子に聞いてみました。すると、「増田先生は、Aちゃんばっかりかわいがる!」と言ってきたのです。

メッセージには、表と裏があります。「Aちゃんはすごいね!」というのが表のメッセージだとすれば、「他の子はダメだね!」というのが裏のメッセージなのです。これを、メッセージの二重性と言います。この裏のメッセージであるヒドゥン(hidden) メッセージを、子どもたちは強く受けるようになってきているということです。

つまり、「ともだち100人できるかな?」というのは、一部の子にとっては、「友達がたくさんいない子はダメな子」というメッセージとして伝わっている可能性があるということです。

友達作りは、子どもにとって難しい
こう考えてみると、「一年生になったら」という歌が、「友達作りが下手な子は、ダメな子」と伝わっている可能性があるのです。そして、親たちも、「友達がたくさんいる子がいい子」といつの間にか思い込んでいるのではないでしょうか。

さまざまな保育園や幼稚園から集められただけの1年生のクラス。子どもにとっては、友達作りは至難の業です。私たち大人だって、急に知らない人が集まって集団の中で、「友達を作りなさい」などと言われても、プレッシャーに感じますよね。

まずは、「友達作りは、子どもにとっては意外と難行苦行だ」ということを、理解してあげましょう。

まずは、身近なところから
たかさんのお子さんは、人見知りがはげしいのですから、友達作りはとても難しいはずです。そうならば、まずは身近なところからチャレンジです。近所の子や保育園・幼稚園で仲良しだった子が全くいないとは思えないので、そうしたお友達とまずは遊ぶ都合をつけていきましょう。誰か一人でいいので、「今日、遊ぼう!」と声をかけてみるように促してください。それができればしめたものです。

そのお友達を仲介役にして、少しずつお友達を広げていけばいいのです。そして、2~3人程度で遊べるようになれば、1年生の初期の段階では十分です。「たくさんの友達が遊んでいるところに入る」というのは、その後の段階です。

2~3人のお友達が遊んでいるところに「入れて!」と言えるようにすることが大切です。その時には、「ダメと言われてもいいんだよ。様子を見て、新しい遊びが始まった時に『入れて』と言ってみるといいよ」とアドバイスしましょう。

新しい遊びが始まった時は、人間関係が組み変わる瞬間でもあるからです。その瞬間を見逃さずに声をかける練習をすることです。みんなが遊びに熱中している時に「入れて!」と言っても、なかなか入れてくれるものではありません。「遊びの切れ目を狙う!」これがポイントです。

“面白い遊びを提案する子”になる
自分が遊びの主人公になれるのは、みんなが「面白い!」と感じる遊びを提案できるかどうかにかかっています。日頃から、家族でさまざまな遊びを試してみるのが良いと思います。お父さんやお母さんの昔遊びを、今風にアレンジしてもいいでしょう。例えば紙飛行機で、ツバメ飛行機というのがあります。これは、とても面白く子どもが熱中します。そんな紙飛行機を折れるように、家族で練習してみるのもいいのではないでしょうか。

遊びは、創造性をはぐくみます。遊びに入れる子どもを目指すだけでなく、“遊びを提案できる子ども”に育てるという視点も考えてみてください。

 
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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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