小学生ママ

勉強嫌いから学校嫌いになったわが子

「勉強がしたくない」「宿題が出るのがいやだ!」と学校に行きたくないとグズります


小学1年生の男の子です。毎週日曜の夕方から月曜の朝まで、学校に行きたくないと言ってグズリます。「いじめられてるの?」と聞くと、「ただ勉強がしたくないから」なのだそうです。学校に行くと宿題が出ることも嫌な理由のようです。学校ではお友達もいて、いじめもないので、どうしたら楽しく学校に行ってくれるか悩みます。ちなみに習い事などは一つもやっていません。(みにごんさん)
「できないメッセージ」が大人から発せられているのでは?


たぶん、みにごんさんのお子さんは、乳幼児期または小学1年生前期に、無理矢理勉強させられた経験があるのではないでしょうか。または、大人に「あなたは勉強してもダメね~」とか「もっと勉強しないとついていけなくなるわよ」などと言われた経験があるのかもしれません。

こうした大人から発せられるメッセージは、子どもに強く影響を与えます。言葉で言わなくても、「あなたはダメね~」という目線を送るだけで、子どもは意欲を失ってしまうものなのです。こうしたメッセージを「ヒィドゥンメッセージ(隠れたメッセージ)」と言います。

あるいは、「もっと勉強する子になってほしい」とか「私が小さい時は、もっと自分から進んで勉強したのに…」などと親が思うことも、敏感に感じ取ります。

学習が詰め込みになっているのでは?
本来、子どもたちは知りたがり屋、見たがり屋です。乳幼児期や小学校低学年というのは、新しいことを知ることができることがうれしくて、毎日キラキラして幼稚園・保育園・小学校に行くもの。つまり、どの子も学習好きなのです。

あえて私が、「勉強」を「学習」に言い換えているのには、理由があります。「勉強」の「勉」という字の由来は、漢和辞典によると、「免」=「女が足を開いて出産するさま」の象形文字から来ているそうです。分娩の「娩」の源字だそうです。それに、力という文字が付くのですから、その「必死さ」が伝わってくるようです。

さらにですよ。その後に「強」の字が来るのです。「強いる」というのですから、この言葉の持つ意味がいかにすごいかが分かってもらえるのではないでしょうか。よく商売で値切るとき、「勉強します」と言いますよね。これは、「本当はいやだけど頑張って安くしますよ」という意味で使われています。

小さい時から、「強いられて勉強」をしている子どもたちは、みんな勉強嫌いになります。だからこそ、私は「学習」という言葉を使っているのです。学び・習うという能動的な意味が入っているからです。

最近、「うれしい」とか「面白い」とか「もっと知りたい」という思いが学習の中にない場合は、学力が定着しないことが分かってきています。これを「情動の教育」というのですが、心が動かない学習は、子どもの身にならないということなのです。

「面白い」といった心の動きがないままに詰め込まれると、子どもは「勉強は楽しくない」という思いを持ってしまいます。一番いけないのは、勉強や宿題をやっている時に、いちいち「もっとしっかりした字を書きなさい!」とか「間違っているでしょ!」と言うこと。また、「今日はここまでやりなさい!」とちょっと時間がかかりそうな課題を学校や親から課されるのも、あまり良いことではありません。

子どもに説明してもらう!
「学習」は「楽習」です。楽しくなければダメなのです。そうは言っても、どうすればいいか分からないと思います。一番簡単な方法は、「子どもに聞く」ということです。「この問題、どうして足し算になるの? 教えて!」と聞いてみてください。子どもは、たどたどしく説明することでしょう。でも、その説明を一生懸命聞いて、「ウワ~、すごいわね。お母さん、よく分かったわ!」と褒めてあげればいいのです。

人に説明するためには、話をよく聞かなくてはいけません。そうした親の姿勢が、授業をよく聞く子どもにしていきます。

あるいは、宿題などを一緒に丁寧に見てあげることも、大切なポイントです。「早く宿題やりなさい」とか「勉強終わったの?」といった叱責めいた言葉では、子どもはやる気にはなりません。時間を子どもと一緒に決めて、一緒にやってあげながら、「そこ、難しいわね~」とか「その字を覚えるのは、難しそうね」などと、合いの手(=愛の手)を入れてあげることです。そうした積み重ねで、子どもは勉強嫌いを克服していくことができるのです。時間がかかると覚悟してくださいね。

最近、注目されているのが、「非認知能力」というものです。これについては、近いうちに書きたいと思っていますので、楽しみにしていてください。

 
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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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