ママライフ

11歳、ひとり旅でパリへ!成し遂げた自信が生んだものは

子どものひとり旅をサポートするサービス

航空会社には多くのサービスがあって、どのエアラインもさまざまな形で子連れ客へのサポートを実施しています。そのひとつ、子どもの“ひとり旅”のサポートがあるのをご存じでしょうか。国内線では割とよく知られたサービスですが、実は国際線でも、このサービスを受けることができます。

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空港で人を待つのはわくわくするもの。今回もわくわくしたものの、それと同時に不安もいっぱい

あるとき、筆者は仕事でフランスへ行くことになりました。パリには娘が小さいころから仲良くしている、私の友人の子どもたちがいます。今回の出張先がフランスと聞いて、どうしても一緒に行きたくなった娘。「ママは仕事だから」と話しても「行きたい」と食い下がります。そこで、あきらめさせるつもりで「じゃあ、ひとりでフランスまで来られる?」と聞いてみました。

すると娘は「行く!」と即答。「うっ」とひるんでしまったのはこちらのほうです。しかし、一度言ったことを覆すのは教育上よろしくないので、一応友人に都合を聞いてみると先方もOKのお返事。これは、決行するしかありません。予約していたエールフランス航空の自分の航空券の帰国日を変更し、さらに娘の分の航空券を予約しました。

いきなり決まった娘のひとり旅。といっても、羽田からパリまでの飛行機(約13時間)だけなのですが、娘はまだ小学5年生(チケットの予約当時は10歳)。飛行機への搭乗経験は多いものの、ひとりで乗ったことはありません。これは不安…というわけで、ひとり旅の子どものアテンドサービス『キッズソロ』をお願いすることにしました。
航空会社によって規定が異なるのですが、エールフランス航空では5歳から14歳までの子どもがひとりで渡航する場合、事前登録が必要です。往復ともひとりであればネット予約で登録が可能ですが、今回は帰国便が私と一緒なので往路のみ、とイレギュラー。電話で予約と登録をします。アテンドサービスは年齢や飛行距離によって料金が定められていて、オペレーターが言うには今回は「1万円ほど」だそう。大人の航空券料金よりも若干安く済みました。

注意事項はしおりにまとめる

さて、すべての手配が済みましたが、やはりどうしても不安があります。口頭であれこれ伝えましたが、心もとないので「旅のしおり」を制作。内容は、なにかあったときの連絡先(筆者の携帯電話番号。機内からでも電話はできます)から、機内に持ちこむもの、機内での注意事項、機内のトイレの使い方に…と考えだしたらきりがないほどです。作成したしおりに何度も目を通すように伝え、筆者は一足先にフランスへ。あとは娘がやってくる当日、パリのシャルル・ド・ゴール空港(CDG)に迎えに行くだけとなりました。

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持ち物や注意点などを旅のしおりにまとめたものの、「1回しか読まなかった!」と元気いっぱいに言われてがっかり(笑)

見送る側もちょっと大変

さて、渡航の当日、娘は祖母(筆者の母)に送られて羽田空港へ。ここでも先に見送りの人を指定しておく必要があり、祖母も身分証明書代わりにパスポートを持参しました。チェックインの際、現地(パリの空港)での引き渡し相手とその住所が必要。筆者は自宅の住所を登録していたため、真夜中(フランスと日本では冬は9時間の時差があります)に滞在先の住所の確認の電話でたたき起こされる羽目に。このあたり、日本のエアラインでも同じかもしれません。ご注意を。

祖母に聞いた話によると、チェックイン時に『キッズソロ』グッズを受け取り、パスポートや航空券をなくさないように首にかけた状態で娘を羽田空港の地上スタッフに委ねたそう。もちろん、見送りの人はセキュリティゾーン内には入れませんが、搭乗する便が無事に離陸したうえ、戻ってこないことが確認されるまで出発してからも1時間ほど空港内で待機しなくてはならなかったそうです。

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『キッズソロ』を利用すると、パスポートとチケットを入れるホルダーをくれる。こうしてずっと身体から話さなければなくす心配がない

感動の再会をするはずが?

一方、CDGでひたすら娘の乗った飛行機が到着するのを待つ筆者。CDGでは空港内WiFiがあるため、航空便追跡アプリをiPhoneにダウンロードして今か今かと到着を待ちます。到着した乗客が手荷物受取所(バゲッジクレーム)に来るところが見られる場所でスタンバイ。手元の航空機情報と出口を交互に眺めつつ、ああ、今はフィンランド上空だな、ああ、やっとフランスに入ったな、などとじりじり。CDGに無事、エールフランス便が着陸したのを見ると、それだけでもう安心してうるうる…。

が、『キッズソロ』を利用した場合、子どもが出てくるのはすべての乗客が降りたあと。到着時刻から1時間ほど経って、とうとう娘が係員の女性と一緒に出てきました!
こちらに気づいて、「ママ~っ」と走ってきて、お互い涙を流しながらひしっと抱き合う図を想定していたものの、娘はすましたもの。「あれが母です」と冷静にアテンドの人に伝えています。係員の女性はこちらへやってきて名前を確認すると、娘のパスポートの返却、事前に登録していた出迎えの人のIDとして、私のパスポートを確認、書類にサインを求めると、「バゲッジクレームまで案内しますから、荷物を回収してください」。感動の再会をする間もなく、本当にあっさり(笑)。
某ヨーロッパ系エアラインでは、このように子どもだけで飛行機に乗るケースは年間7万件にものぼるというので、たいして珍しいことでもなく淡々と仕事をこなす、といった感じでした。

あきらかにいつもと態度が違う!

なんだか肩透かしでしたが、やはり驚きもありました。
バゲッジクレームで、娘はひとつだけ残されて寂しくまわっている自分のスーツケースを見つけるや、即座に走って行って、自力でそれをコンベアからおろしたのです。これにはちょっとびっくり。というのも、以前なら、私が自分のも娘のも両方回収するのが当たり前だったのです。約13時間のフライトのあと、疲れていることもあり、ずるずるとママに甘えるだろうと思っていたのに、自分の荷物はずっと自分で管理しています。

その後も、駅で行き先がわからなければ自ら係員に聞きに行ったり(英語ですが)、レストランなどでも自分の要望を自分で伝えようとする(筆者が作った「旅のしおり」に書いてあるとおり、お願いするときは「please」と丁寧にを意識していました)など、そこここで自立心が見えた娘。これまでの「ママよろしく」感とは明らかに違い、今回はきっちりと自立した旅のパートナーでした。

成功体験が娘を大きく

空港内では迷子にならないようゲートまで係員による送り迎えがありますし、機内でも時々様子を見に来てくれたそうですから、実はそれほど難しいことをしているわけではありません。それでも娘にとってはひとり旅を「成し遂げた」ということが自信につながり、自立心を育てたのではないでしょうか。
また、子どものひとり旅とわかると近くにいる人々が「えらいわねぇ」などと声をかけてくれたこともよかったのかも。この成功体験は娘をとても大きく成長させてくれたような気がします。

ちなみに、エールフランス航空の場合、アテンドサービスをお願いしないことも可能(逆に、15歳から17歳までのティーンでもお願いすることができます)。次は本当に自力で行かせてみようかな、などと考えています。

(写真はすべて©岩佐史絵)

この記事を書いたライター

岩佐史絵さん
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トラベルジャーナリスト。数えきれないほどのベビ連れ・子連れ旅の経験から、子連れ旅にぴったりの旅先、旅スタイルを提案。また、海外に幅広いネットワークを持ち、発達障害や教育法、子育て法などについて知る機会が多いことから、そうした情報をも発信している。

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