ママライフ

お弁当作りが苦痛?シンガポール流を知って気が楽になった!

お弁当の“自由”ぶりに衝撃

先日、娘の学校イベントで某外国人学校との交流会があり、PTAとして参加することに。公立校ですので普段は給食なのですが、この日はお弁当持参。相手校の児童もお弁当を持ってきています。昼休み、興味があってみんなのお弁当をのぞいてみたところ…ちょっとした衝撃が!

外国人学校のある男の子は、大きなおにぎりを2個、そして焼き肉がびっしり入った段と、その下の段にはメロンのみという豪快な内容。またある子は、トウモロコシだけが入ったお弁当箱にコンビニのサンドウィッチ、ゼリーなどのデザートを持ってきていました。そうしたお弁当を、彼らはそれはそれは嬉しそうに食べていて、あっという間に食べ終わって日本の学校の子たちに「外で遊ぼう!」と元気いっぱい、声をかけていました。

一方の日本の小学校の子といえば、シンプルなお弁当の子はほとんどおらず、数種類のおかずに彩られた手の込んだものばかり。筆者も、この日はいつもより1時間も早起きしてなるべくカラフルでバラエティに富んだ内容にせねば…と頭を悩ませつつお弁当を作りましたが、4品目を作ったところで力尽き、あとはミニトマトやブロッコリーなどを入れてごまかしました。出来上がったときにはげっそり。
夏休みも近づき、アフタースクール(学童)が朝からになるとこれが毎日か…と、今からげんなりしていたところだったので、外国人の子たちのお弁当の自由ぶりに、「これでいいんだ!?」とプチショックを受けたのでした。

と、そんなおり、ちょうどシンガポールの友人がお弁当写真をSNSにアップしているのを発見。とてもシンプルなお弁当で、でもなんだか楽しくてかわいい! なにがどう違うのだろう?と思い、話を聞いてみました。

時間にも体力にも限界があるから

ワーキングママのアンジェリン。7歳の娘が通う小学校には学食があり、実はお弁当を毎日作る必要はありません。ですが、お昼休みはたったの30分。めいめい好きなものを購入するために列に並ばなくてはならず、ゆっくり食事をすることができないことも。また、学食任せにすると娘はチョコパンなど好きなものばかりを買ってしまうこともあり、お弁当作りを始めたのだといいます。

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学食は”購入する”という体験からお金を管理することを学ぶいい機会。でも、限られた時間内ではちょっと大変…(写真はマレーシアの私立小学校の様子)

「もちろん、日本のキャラ弁のようなすごく手の込んだお弁当を作るお母さんもいるけれど、私は自分のできる限りと決めているの。だってお弁当作りって働いている人にとってはとても大変なことでしょう」。
時間にも体力にも限界があるからこそ、長く続けるために無理をしないのだと彼女は言います。「私の場合、月曜日は必ず作る、週何回作る、など娘と約束をして作っているけれど、体力的に、あるいは仕事が忙しい時期などは作らないこともしばしば。作ってもエッグタルトや菓子パンなどベーカリーで買ってきたものを入れることもあるし、ちょっと炒めるだけ、蒸すだけ、のような簡単な料理しかしない」とのこと。あとは学食で買って食べればいいので、必要以上にがんばらないのが彼女流です。

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仕事を通じて知り合った、敏腕ワーキングママのアンジェリン。日本文化のこともよく知っていて、お弁当文化に関しては「日本のママのほうがシンガポールよりもずっと大変だと思う」と話す(写真提供:Angelin)

メモを忍ばせる!コミュニケーションツールとしてのお弁当

そんなアンジェリンの愛用品は、シンガポールで流行っているというお弁当箱『Yumbox』。
汁漏れをしっかり防ぐ仕切りがついていて、大きさや色、仕切りの数もいろいろあるのだそう。汁漏れの心配がないため、乾燥したものとそうでないものを同じボックスに入れることが可能です。
このお弁当箱、かわいいだけでなくすごく便利そう! 仕切ってあるものの、料理した品目がそんなにない場合は、シリアルやスナック菓子をちょこっと入れることもあるよう。「罪悪感? そんなのないない(笑)! むしろ忙しい中、今週も作れた!とうれしく思うくらいよ」という彼女。お弁当に対する考え方がちょっと違うのがわかります。

その最たるものが、彼女のこだわり。お弁当を作るときは必ず、娘に宛てた小さなメモも忍ばせているそう。それは「体育がんばって!」といったメッセージだったり、なぞなぞやジョークだったりと、さまざま。
アイデアがなくなったら『ピンタレスト(画像のブックマークツール)』などをチェックして、おもしろそうなものを見つけます。これは娘にも大うけで、彼女はすべてのメモをコレクション。「次はなんて書いてあるかな?」といつも楽しみにしてくれているそう。お弁当を通じて「体育大変だった~」とか、なぞなぞの答えについて話し合うなど、コミュニケーションが生まれているのだといいます。

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Yumboxにセットされたお弁当。とてもシンプルだけど、なんだか楽しい! 娘の好みを反映しつつ、短い時間にさっと食べられるものを入れている。もちろん、作るのも簡単!(写真提供:Angelin)

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このスナック菓子、見たことある……(笑)。汁漏れしないからこそ、こんな荒業(?)も可能!(写真提供:Angelin)

本末転倒だった?お弁当は親子のコミュニケーションツール

ここまで聞いて、筆者は「はっ」としました。アンジェリンはお弁当を作る労力をセーブして、娘が楽しめそうなトピックを探したり、仕事中は目の届かないところにいる娘へのメッセージを書くことのほうに時間を割いている。その結果、お弁当は母子を強く強く結びつけるコミュニケーションツールとなっています。

一方、筆者の場合、お弁当を作る際に考えていることといえばメニューのことばかり。できるだけ品目を増やし、カラフルで栄養価の高いものを、と前の晩から考えて仕込みをしておくなど、一生懸命。もちろんこれも娘のため。喜んでくれるかな、と考えながらの作業です。でも、実際にお弁当を持たせ、娘が帰ってきたらその感想を聞きますが、メニューに関する話題以外のコミュニケーションはありませんでした。

お弁当は楽しいコミュニケーションツールにすることもできるのに、苦痛にすら感じていた筆者。力を入れるべきポイントはそこ(メニュー)じゃなかったのだな、と気づかされたのです。

この夏休み、また1か月ちょっとのお弁当作りライフが始まります。しかし今年は無理をせず、辛いときはお弁当作りをお休みしてコンビニなどに頼ってもいいかな、と思います。メニューに頭を悩ませる時間を、娘が好きそうななぞなぞやジョークを考えることにあててみます。

試しにちょっと考えてみたら、娘の笑い声が頭に響いて、それだけで幸せなひとときになりました。

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アンジェリンがよく参考にするという、Yumboxの代理店を運営する友人のインスタグラム。豪華で驚かされるものもあれば、本当にシンプルなものも。「どんなお弁当がすばらしいか」ということよりも「作った」というところにポイントが置かれているのがいい!(写真提供:Angelin)

<文・写真(特記以外):フリーランス記者 岩佐 史絵>

この記事を書いたライター

岩佐史絵さん
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トラベルジャーナリスト。数えきれないほどのベビ連れ・子連れ旅の経験から、子連れ旅にぴったりの旅先、旅スタイルを提案。また、海外に幅広いネットワークを持ち、発達障害や教育法、子育て法などについて知る機会が多いことから、そうした情報をも発信している。

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