ママライフ

NY流子育て術「お金の教育」は3歳から!子どものタイプ別アプローチ法

生きていく上で必要不可欠なお金。日本では、近年やっと「お金の教育」の大切さが言われ始めましが、お金についてしっかりと教えている親は少ないのではないでしょうか。一方、アメリカは「お金の教育」先進国です。そんなアメリカ・ニューヨークで、親向けの「お金の教育ワークショップ」が開催されると聞いて、ニューヨーク在住の筆者が行ってきました。

ワークショップを共催するのは、ファイナンシャルアドバイザー浅井早苗さんと、外資系投資機関で約20年のキャリアがあるグローバルライフコーチ マックギネス美和さん。

IMG_2932

「お金の教育」は3歳から始められる!?

ワークショップの参加者は、5歳〜11歳の子を持つ日本人ママたち。オープニングでは、浅井さんからの「なぜお金の教育が必要なのでしょう」という問いかけに、参加者からは「お金は生きる上で大切だから」という声が上がります。
「豊かに楽しく生きていく上で、お金はとても大切」とわかっていても、「子どもに、お金との付き合い方を教えている」と自信を持って言えるママは、ひとりもいませんでした。

浅井さんは、子どもとお金に関するエキスパートであり、様々な著書を持つニール・S・ゴドフリーさんの言葉を引用し、「経済観念については、歯磨きなどの生活習慣と同じで、3歳から日々の生活で身に付けさせること」を推奨しているそうです。とはいえ、何から始めてよいのかわかりませんよね。ワークショップでは、浅井さんが日本の家庭でも今すぐ実戦できる「お金の教育」の具体的なコツを伝授してくれました。

<記事が続きます>

キーワードは「給料制」と「4つの貯金箱」

では早速、下記の手順で進めていきましょう。

1.家庭での子どもの仕事を2つに分類する

まずは、子どもの仕事を(1)家族の一員として自主的にやるべき仕事、(2)おこづかいが伴う仕事に分類します。
「家族の一員として自主的にやるべき仕事」は、主に自分自身の身のまわりのこと。たとえば、「歯磨き」「時間通りに就寝する」「おもちゃを片づける」「服をタンスにしまう」「朝はサッと起きる」など。3〜7歳なら3つ、8歳以上なら4つ選びます。

次に、「おこづかいが伴う仕事」は、家族に貢献できる仕事のこと。たとえば、「食べ終わった食器をさげる」「読み古した新聞をリサイクル箱へ置く」「ペット用の水を用意する」「植物に水をあげる」「掃除をする」「ペットを散歩につれていく」「テーブルをきれいにする」「ゴミ箱を空にする」など。同様に、3〜7歳なら3つ、8歳以上なら4つ選びます。

2.それぞれについてチェックリストを作り、仕事に応じて給料を払う

1.で決めた項目について、1週間分のチェックリストを作ります。各項目について、仕事ができた日は、本人と親の確認チェックをしていきます。仕事は、ひとりでできるようになるまでは、親が手を添えてあげましょう。
毎週、金曜日は給料日です。給料日には、チェックリストを確認してしながら、1週間の「おこづかいが伴う仕事」のでき具合に応じて、子どもに給料を払います。金額に迷ったら、満額払い=年齢分のドル(円)を目安に。たとえば、6歳の子が1週間すべての仕事をこなせたら6ドル(または600円)になります。半分できた場合は半額。まったくできなかった場合も、怒るのではなく、次週にチャンスをあげます。

3.お金の管理用に4つの貯金箱を用意する

4つの貯金箱を用意します。できればジャムの空き瓶など中身が見える透明のもので。4つの貯金箱の項目は下記です。
(1)チャリティー(10%) 誰かの役に立たせるお金
(2)クイックキャッシュ(30%)お菓子など、今すぐ欲しいものに使えるお金
(3)中期貯蓄(30%) 自転車やゲームなど、買いたいもののために少し先の将来まで貯めるお金
(4)長期貯蓄(30%) 大学の学費など、遠い将来のために、複利を利用して貯めるお金
たとえば、子どもの給料が10ドルであれば、チャリティーの瓶に1ドル、クイックキャッシュの瓶に3ドル、中期貯蓄の瓶に3ドル、長期貯蓄の瓶に3ドル入れます。

以上が「給料制」と「4つの貯金箱」の仕組みです。「労働でお金をもらい、計画的に使う」というシステムを体感できますね! 小銭をたくさん準備する必要があるのは大変ですが、浅井さんは「特にアメリカのようなクレジットカード社会では、クレジットカードを持つ前に4つの貯金箱の習慣でお金の感覚を養い、金銭感覚の基礎固めが必要です。アメリカでは、親子でジョイント銀行口座を持つことも珍しくありません。子どもと一緒に、通帳にいくらお金が貯まっているかを数字で確かめることができるので、自分の口座を持つ前の準備としてオススメです」。

ここまでの説明中、浅井さんは何度も「目的は、子どもに仕事(お手伝い)をさせることではなく、お金をもらう体験を通して、お金について考えてもらうこと」と強調。「お子さんと楽しんで、今日から早速やってみてくださいね」というメッセージとともに、ワークショップは終了しました。

IMG_0046

子どものタイプ別アプローチが課題克服と継続のコツ!

1週間後、参加者が再度集まりました。

参加者は、家庭で1週間、「給料制」と「4つの貯金箱」にトライ。子どもの反応として、「子ども自身が、やるべき仕事について考えた」、「毎日お手伝いをすることが日課になった」、「親の買い物に興味を持つようになった」などがあがり、また、「チャリティーについて教えるよい機会になった」といった意見も。
一方で、「夫の理解が得られなかった」、「子どもは、今まで無条件におもちゃを買ってもらっていたので、『どうしてお手伝いしないとお金をもらえないの?』と言われた」などの課題も出てきました。

IMG_2937

そこで、ママ向けの子育てコーチングなども行なっているマックギネスさんから、「現状を把握し、子どものタイプを理解し、それに応じた個々のアプローチをすると効果的」というお話がありました。

マックギネスさんによると、人はコミュニケーションの傾向によって、大きく4つのタイプに分けられるそう。4つのタイプとは、下記の通り(出典:NPO法人マザーズコーチ・ジャパン)。

(1)「しっかりライオンタイプ」チームを引っ張るリーダータイプ。褒められると自信もやる気も倍増
(2)「楽しいおさるタイプ」明るく前向きな行動派。ちょっと飽きっぽい面もある
(3)「優しいうさぎタイプ」自分よりも人の気持ちを大切にする。労われると安心する
(4)「きっちりふくろうタイプ」沈着冷静な慎重派。急がずじっくり取り組むことが成功の鍵

マックギネスさんは、「親とお子さんのタイプが違うのに、親が自分のやり方を押しつけると、せっかくのお金の教育もうまくいかなくなって挫折してしまいます。自分の子がどのタイプか見極めた上でコミュニケーションを取ると、やる気スイッチをオンにしやすく、楽しく続けられます」と言います。

参加者同士で、「どのタイプには、どんなアプローチが有効か」について、アイデアを出し合ったところ、「楽しいおさるさんタイプには、小銭を貯金箱に入れる時に、歌うことにする」、「きっちりふくろうタイプには、数字でしっかり理解してもらう」などのアイデアが出ました。みなさんも、ご自分のお子さんなら、どんな環境で続けられそうか、考えてみてくださいね。

「お金の教育」と聞くと、「難しそう」「何をしたらよいの?」と思ってしまいますが、これなら今すぐ始められそうです。最初はうまくいかなくても大丈夫。お子さんとコミュニケーションを取りながら、楽しく取り組んでみてください。

ファイナンシャルアドバイザー浅井早苗さん(ニューヨーク日系人会ビジネスウーマンの会) 
グローバルライフコーチ マックギネス美和さん(NY子育てClub)

この記事を書いたライター

鯰美紀さん

インタビュアー&ライター。兵庫県芦屋市出身。大学卒業後、関西経済連合会に5年間勤務。ワシントンD.C、北京、東京を経て、2018年夏からニューヨーク在住。ライターとして、企業パンフや専門誌などに執筆するほか、プロフィール作成等で個人事業主を応援。ニューヨーク情報も積極的に発信している。インターナショナルスクールに通う男女2児の母。http://namazumiki.com

鯰美紀さんの記事一覧

関連記事

関連記事

キーワード検索

幼稚園関連サイト

  • こどもがまんなかPROJECT
あんふぁんWebは子育てママを応援しています。