ママライフ

アンガーマネジメントの先生に聞く!育児のイライラをコントロールする方法

子育てに奮闘するママたちにとって「笑顔で育児をすること」は永遠の課題ですよね。「今日はニコニコママでいよう!」と毎日決意するのですが、結局は毎日のバタバタ生活にイライラが収まらず、わが子のちょっとしたイタズラや反抗に「もう!何やってるの!」と声を荒げてしまうことも。できることなら穏やかで優しいママでいたいのに、怒りがコントロールできない!ということ、ありませんか?

そんなママのイライラを上手にコントロールし、ママがもっと笑顔で育児をするにはどうすればいいのか、アンガーマネジメント講師、心理カウンセラーでもある朴澤和歌子さんに聞いてみました。

アンガーマネジメントとは?

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アンガーマネジメントとは、アメリカで生まれた心理トレーニングで、 日本での初めは、スポーツ選手や企業で働く社員が、自分の怒りの感情をコントロールして、生活や仕事や人間関係をよりよくするために学んでいたこと。それを育児ママ向けに日々の育児のあるある!な例を題材にアレンジし、ママの怒りの感情をコントロールする方法を学ぶのが、朴澤さんの講座です。

現在3歳と1歳の母である私も、毎日の育児にイライラの感情をコントロールしきれない1人。今まさに抱えている悩みをぶつけてみました。

怒鳴りつけたことを、子どもたちが寝た後に後悔してしまう…

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育児と家事にいっぱいいっぱいな日々。疲れや焦りでママがイライラしてしまっているとき、子どもが思ったように行動してくれなかったり、思わぬイタズラでまた家事が増えたりして、つい子どもを怒鳴ってしまった経験はありませんか? 先日こんなことがありました。保育園から帰宅後、慌ただしく洗濯物を整理していると、子どもたちがボールペンで壁に落書きをしているではありませんか! 「何を考えてるの!?」と、思わず怒鳴りつけてしまいました。そればかりでなく、怒りをコントロールしきれず「これ、もう落ちないかもしれないよ」と責め立て、子どもは恐怖で涙ぐんで黙ってしまう展開に。

落ち着いた後に食事をし、お風呂に入れ、寝かしつけまで猛スピードで過ぎていき、眠った子どもの顔を見て「また今日も叱るだけで終わってしまった」と後悔してしまいました。もう少し落ち着いて、子どもが「怖い」と感じるだけではない叱り方ができれば…と思うのですが、その瞬間はなかなか怒りをコントロールできません。

ママの罪悪感・自己嫌悪こそが育児の悪循環に

しかし、朴澤さんによると、このママたちの後悔する気持ちや自己嫌悪する気持ちこそが、育児にとっては悪影響になってしまうそう。ママの自己肯定感が下がることでストレスがたまり、余計イライラしやすくなり、また子どもに対して大声を出してしまうきっかけになりかねないのです。

それを防ぐには、まずは罪悪感のもとになっている「衝動的・反射的に大声で叱ってしまう」ことを防ぐのが大切です。反射的な怒りをコントロールするには、どんな方法があるのでしょうか。

呪文を唱えて6~10秒待つ

よく「叱る前に深呼吸」と言いますが、まさにその通りで、人間の怒りが最高潮に達してから落ち着くまで、だいたい6~10秒ほどかかるのだそうです。その6~10秒をどうしのぐかが問題なのですが、その技術を身につけるには、まずは意識をそらすために「数を数えること」の他に「呪文を唱える」のも効果的なのだそう。呪文は自身が言いやすい言葉、落ち着ける言葉など、どんな言葉でも大丈夫です。実際に今、2人の男の子を育児中の朴澤さんは「子育てバンザーイ!」と唱えるのだそう。どんなイタズラでも、その言葉でなんだか笑えてきてしまうこともあるのだとか。

怒りのピークが去ったら、まずは「聴いて」それから「伝える」

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6~10秒待ったら「よし!10秒経ったぞ!」とばかりに怒り始めるのではなく、少しクールダウンの状態になったところで、まずは子どもの気持ちを聴いてみましょう。「どうしてこれをしたの?」「なんでやろうと思った?」と、子どもの思いに耳を傾けます。

人間は誰でも「自分の思いを聴いてほしい」「自分は大切にされたい」という思いを持っているもので、それを満たされることで、子どもたちはとても安心できるのだそう。

その上で「でも、これはやってはいけないよ」と行動を叱ります。本人の人格を否定するのではなく、「行動を叱る」のがポイント。 「あなたはダメな子ね」というように、本人の人格を否定する言葉を使ってしまうと、子どもの自己肯定感が低くなってしまいます。「こういう行動がダメなのよ」と、行動に焦点を当てるように気を付けましょう。

怒りそのものを減らす「体質改善」も同時に取り組んで

叱り方の理想はわかっていても、それでもイライラを処理しきれないこともありますよね。子どもに伝わり切っていないと感じると、どんどん語気が強くなって、最後にはやっぱり怒鳴ってしまうこともあるでしょう。そうした「怒りの気持ち」そのものが出てくる機会を減らすことも、アンガーマネジメントの1つ。それを「体質改善」と言うのだそうです。

■自分は何について怒るのかを分析する「怒り日記」

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体質改善のためには、まずは自分が「何について」「いつ」怒りやすいのかを分析する「怒り日記」をつけるのがおすすめなのだそう。怒り日記には、その日にイライラした時間と原因を記入します。そうしたことで、自分が怒りやすい時間帯や、その原因を客観的に見ることができるのです。朴澤さんの生徒の中には、この日記をつけただけで「自分の怒りの原因のくだらなさに笑えてきた…」と、怒るタイミングを減らすことに成功した人もいるのだそうです。

■怒る原因は自分の中の「べき」

人が怒る原因は、その人の中の「べき」にあるという朴澤さん。人それぞれが持っている「べき」に反することが起きたとき、裏切られたとき、人は怒りの感情を持つのだそうです。たとえば「おもちゃはすべて片付けるべき」「母親は子どもに野菜を食べさせるべき」という考えがあるから、片付けない子どもにイライラしたり、食べない子どもに「食べてよ!」と怒鳴ってしまったりするわけです。

怒るタイミングを減らし、怒りの「体質改善」をするには、自分の中の「べき」と向き合い、その中で大事にしたいもの、逆に減らしたり、ゆるめることができるものがないかを検討します。たとえば「おもちゃはすべて片付ける」のではなく「お気に入りのおもちゃだけは自分で元の場所に」とすることや「野菜をすべて食べる」のではなく「3食のうちどこかでどれか食べられたらOK」とすることで、怒りの臨界点が下がり、結果的に体質改善につながりますね。

「カウンセラーだった私でさえ、育児中にはイライラした」

今回お話を聞いた朴澤さんは、もともと企業で従業員の方をケアするカウンセラーでした。職業柄、どんな人の話でも受容的に冷静に聴く練習を積んでいることもあり「自分は怒りっぽい方ではない」という自負があったそうです。

しかし、長男を出産してから、はじめて子育てのイライラを経験します。毎日の忙しさに、無表情で家事に取り組んでいると、3歳ごろだった長男にふと「ママ、顔怖い…」と言われたのだそう。それを聞き「一番笑顔を見せたい人に笑顔を見せられていないなんて、悲しい、何か違う」と気がつき、自らもアンガーマネジメントを学ぶことを決めたのだそうです。

「怒り」は必要な感情 上手に付き合おう

アンガーマネジメントは、先生から教えてもらうことはもちろん大切ですが、それ以上に自分自身が自分の「怒り」と向き合うことが大切なのだと強く感じました。怒りは、自分の身を守るために備わっている、なくてはならない感情です。怒ることは決して悪いことではなく、気持ちを発散することは生きる上で必要なこと。しかし、その怒りをむやみに放出するのではなく、自分でコントロールすることが、自分自身の生きやすさにつながっていくのです。

取材協力:アンガーマネジメントファシリテータ― カウンセラー 朴澤和歌子さん
http://www.chiffon-style.com/
日本アンガーマネジメント協会
https://www.angermanagement.co.jp/
<文・写真:フリーランス記者 宮澤初恵>

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