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わが子の人を見下す態度が気になります

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Q

わが子の人を見下す態度が気になります

1年生の女の子です。クラスの子の言動や行動が気になるらしく、「〇〇くんは走るとき手の振り方が変だから遅い」「〇ちゃんは走るのは早いけど、逆上がりは出来ない」など、少し見下すような言い方をするのが気になります。私はいいところを見つけて褒めるようにしてきたつもりなのに、なぜでしょうか?(ぴっころりん・34歳)

A

自分と他人を比較したがる年齢

わが子の人を見下す態度が気になります

幼稚園の年長さんから小学校1・2年生ぐらいまでというのは、まだ自分に対する“万能感”を持っている時期です。「自分は何でもできる!」という思い込みのようなものですが、子どもが成長していくためには、とても大事な成長過程なのです。その万能感を基礎として、子どもは「出来ないと思われること」にもチャレンジしていくようになるのです。

そうした万能感は、反面、他者への批判につながることがあります。自分が出来ていなくても、「自分だったらこのぐらい出来る」という意識が先行するためです。
ぴっころりんの娘さんも、そうした発達段階にあるのだと、とらえることが必要だと思います。

 
自分が一番大切な存在でありたい

ぴっころりんさんは、きっとわが子の良いところを褒めることを心がけてきたのだろうと思います。そのことは、間違いではありません。しかし、子どもは自分をもっともっと認めてもらいたいと思うものなのです。子どもが親に求めるものは、限界がないのです。「もっともっと自分を好きになって欲しい」「自分が世界で一番大切な存在として扱われたい」と思うのです。そうした気持ちが強ければ強いほど、他のお友達の欠点をあげて、自分の存在価値を上げようとするのも、幼い子どもならではなのです。これも、発達の上では十分あり得ることなのです。

ただこうしたことが続くと、際限のない愛情飢餓状態に陥り、『自分の存在価値を他者に認められること』に置いてしまう可能性があります。つまり、「自分のありのまま」を認められなくなってしまうのです。

 
自分の子どもと同時に他の子もほめる

こうしたことから解き放つための一番良い方法は、「人間には得意と不得意があること」「人には多様な面が存在すること」を伝えていくことです。そのために出来るのは、「〇〇くんは、走るとき手の振り方が変だけど、鉄棒は得意みたいだよね」とか「〇ちゃんは逆上がりが出来ないけど、友達に優しいよね」などと、わが子が言った子どもを別の面から褒めると良いのです。そうすることで、人間の多様性を少しずつ知っていくようになっていくのです。

ただ、他の子ばかり褒めていると、「自分はどうなの?」とすねてしまいます。そうしたときには、「あなたは、縄跳びが得意だよね。それに、お友達にこんな優しい面があるよね」と、きちんと褒めることも忘れないで欲しいのです。

「人間の価値は簡単に比較出来ない」ということを、幼少期にしっかりと心に刻み込ませて欲しいのです。ただでさえ、人と人が競争させられ、順位付けされる社会です。「人間の価値は平等である」ということを、心の根本にすえるように育てることが今の子育ての一番の課題なのです。そうすれば、価値の競争がされたとしても、どこかで「人間という存在はすばらしい」と思い続けることが出来るのです。
幼少期に、どのような人間観を身に付けさせるかが、一生を左右するほどの力を持つと言ってもいいのではないでしょうか。

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プロフィール

増田修治先生
増田修治先生
白梅学園大学子ども学部子ども学科准教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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