小学生ママ

「不登校、行き渋りする」お子さんの場合のレッスン

東大脳育成コーチ谷亜由未の子どもを伸ばす親力強化レッスン

夏休みが終わりました。ホッとしているママも多いことでしょう(笑)お子さんは元気に学校へ行きはじめましたか? もしかしたら長いお休みのあとで「行きたくない~」と、ダダ(!?)をこねている子もいるかもしれませんね。そこで今回は、学校へ行きたくないと言う子、学校をお休みし始めている子への対応法を書いてみます。

「学校へ行きたくない」と言うのは勇気がいること

ずっと私のコラムを読んでくれている方なら、最初に何を考えるのがよいのか、もうお分かりかと思います。もちろん「原因」です。行きたくない理由です。「行きたくない」という結果には、必ず「原因」があるのです。もしもお子さんが「学校へ行きたくない」というようなことを口にしたら、まずそれを言うのにすごく勇気がいる、ということを理解してあげてください。「そんなこと言ったら、お母さんは何と言うだろう? 怒られるかな?」と考えた末に、口に出しているかもしれません。確かに、急に言われると母としては驚くし、困るし、不安にも心配にもなって、つい感情的な対応になりがちですが、お子さんの気持ちを考えると、そこはグッと抑えて、「そうなんだ。行きたくないのね」と、まず、そのまま受け止めます。これ、すごく大事です。そんなふうに受け止められないわー、という場合には、「え!? あ~、ビックリした!」という一言をどこかに加えても大丈夫です。とにかくそれを言ったこと、そういう心の状態になっていることを責めないでください。

そして受け止めたあとで、「どうして行きたくないのかな?」と聞いてみます。それも、ゆっくり、優しく、よそのお子さんだと思って。難しいですがそこは努力。ここで腹を立てたり、イラッとするのは親のエゴ(自我)です(笑)。「何でもいいから思っていることを教えて」という姿勢です。もちろんそれも付け加えて伝えてもいいです。

そして出てくる答えをジャッジせずに聞きます。もしも黙ってしまって、その時話してくれなかったら、「今は話せないなら、またあとで話したくなった時に教えて。待っているからね」と伝えます。「じゃあ今日はお休みする? 本当に行かなくていいのね?」と確認してみて、その場はその話を終えます。

仕事をしていないママならば、その日は一緒に学校に持って行くはずの教科書などを開いて、どんなことを勉強しているのか教えてもらうのもいいでしょう。遊びに行くのもいいでしょう。ただし、遊びに行って、気持ちが上を向いてきた時に、きちんと話をしてください。学校へ行かないと言い出したことを心配していること、どうしてなのか理由を教えてほしいこと、それを聞いてこれからどうするのがいいのかを考えたいこと。学校へ行くことでどんないいことがあるのか、楽しいことは何なのか。学校へ行かないとどうなると思うか、イヤなことは何なのか。朝の時点では話をしなかった子も、場所と気分が変わると話してくれるかもしれません。それをあくまでニュートラルに、お子さんの友達、相談相手になったつもりで聞いてあげてください(この時の座り方は、向き合うのではなく横並びがいいです)。その答えによって、そのあとの対応がまた変わります(これ以上はケースバイケースなので、ここには書けませんが)。

「学校を休む」責任は、子ども自身が負うことを教える

お仕事をしているママの場合は、「さぁて困った」となるわけですが、ここで私ならどうするかというと、母は仕事に行かねばならないことをしっかりと説明します。「あなたが学校を休むのはいいけど、ママは仕事を休めない。仕事というのは責任がある。その責任を果たすから、お給料をもらっている。だから仕事は簡単には休めない。今日はひとりでお留守番をしていてね」と言います。そこで簡単に親が仕事を休んでしまうと、自分が学校を休めば、親は仕事を休んで家にいてくれると思ってしまいますね。

「学校を休む」という、いつもと違う行動を選択をした時には、その責任は自分で負うという姿勢を教えたいです。それは小学校1年生でも同じです。休むことがいい悪いではなく、自分の都合に世の中は合わせてくれない、ということを学んでもらいます。いつも子どもと一緒にいて、子どもの気持ちを優先することが親の責任でもありません。

子どもを突き放す勇気があるならそうしますが、そこまではとてもできないというママもいるでしょう。そんな時は「今日1日だけはお休みをさせてもらうけれど、明日もというわけにはいかないから、どうするか今日中に考えよう」と言います。大事なことは「親は自分が困った時、どうしたらいいか一緒に考えてくれる」という姿勢が伝わることです。こんな対応をママがしてくれたら、たいていのお子さんは「明日は行く」となるでしょう。

学校は、何が何でも行かなければならないワケでもない

それでも行かない、あるいはこんなことを繰り返す場合には、学校という場所が(あるいは先生が)そのお子さんに合っていない場合があります。現に私のところに学びに来ているママたちのお子さんの中にも、単なる怠け心や簡単な理由ではなく、個性の強さや脳の働きが特徴的だったりすることで、今の学校という環境や教育システムが合わない子もいます。オルタナティブスクールに通ったり、コミュニケーション学級に通ったりしています(すごく頭のいい子たちです)。

私たちが育ってきた頃は、十把一絡げ(じっぱひとからげ=いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと)の教育でまかり通ってきたわけですが、今の時代、生まれてくる子どもたちのそもそもの性質や脳の作りが昔とは違う、ということもあるようなのです。それはいいとか悪いとかではなく、そういう子どもたちに、どう対応し、どう教育していくか、ということが今の社会に問われているわけです。

今回は一般的な対応について書きましたが、実際には個別にさまざまな理由があり、ケースがある問題だと思います。あまりに困った時には、早めに身のまわりにいる専門家に相談してみてください。私が学んでいる感性論哲学の芳村思風先生の教えには「不登校能力」という言葉があります。不登校ということを選択し、自分の意志を伝えているそのこと自体、能力であると。何でもみんなと同じようにできることだけが能力ではありません。できないことも才能です。そしてひとつ、大事なことを言い忘れました。それは「学校へは何が何でも行かなければならない」という考えを外すことです。「学校は行くに越したことはない」ところです。義務教育という言葉に縛られがちですが、「学校へ行かない=将来生きていけない」ではありません。もっといえば、学校へ行かなくたって、死にゃーせん!です。新しい発明や社会に対して大きな影響を与える何かを作り出している人たちは、小さい頃、学校へ行けなかった子が多いのですから。

親力強化レッスンの4つのポイント

「不登校、行き渋りする」という場合は、

1. まずは「行きたくない」という気持ちを大事に受け取る
2. その上でニュートラルに理由を聞き出し、子どもの相談相手になるつもりで対策を一緒に考える
3. 子どもの都合に親の都合を合わせるわけにはいかない(自分で選択したことの責任は自分で取る)ことを教える
4. 「学校へは何が何でも行かなければならない」という前提をやめる(わが子の教育にもっとも適した環境はどこか? やり方は何か?を考える)

改めてポイントを見てみると、子どもの不登校や行き渋りって、親として成長できるすごいチャンスですね!

profile

谷 亜由未

プレシャス・マミー メンターコーチ
株式会社プレシャス・マミー 代表取締役。1児の母。
名古屋市立女子短期大学卒業後、富士通株式会社に勤務。26歳で出産、3年間の専業主婦の後、仕事に復帰。自宅にて学習教室の運営などを経た後、2006年6月、41歳で人と組織の活性化をサポートする株式会社ミュゼを設立。コーチング、インプロを使った企業研修の他、PTAセミナー や子育て講座で数多く講演。ひとり息子が塾なし、すべり止めなしで東京大学理科Ⅱ類1本受験で現役合格したのを機に、子育てのノウハウとコーチングをミックスしたプログラムを確立。2010年3月にママであることがキャリアになる日本を目指した株式会社プレシャス・マミーを設立。東京、大阪、名古屋にて、コーチ養成講座、トレーナー養成講座を開講。全国に認定プレシャス・マミーコーチ、トレーナーを生み出す活動をしている。現在は認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。
認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。2014年に開始したeラーニングも好評。3年間で300名の受講生を生み出している。2015年夏からは、逗子のリゾート地にて、ママの人生をきらめかせる講座を開講中。ママたちが楽しみながら自分を磨ける楽しいイベント、セミナーを随時企画している。またわかりやすく楽しい講演も人気があり、日本のみならず、海外でも積極的に講演を行う。

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