小学生ママ

「宿題をやるのに時間がかかる」というお子さんの場合のレッスン

東大脳育成コーチ谷亜由未の子どもを伸ばす親力強化レッスン

宿題についてのお悩みは多いようで、前回の記事「宿題ができない、やらない」を読んだママから、こんなコメントをいただきました。
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小2・次男の担任も、宿題をたくさん出す先生で、完全にできなければ廊下に立たせるペナルティつき。「夜中まで頑張ってもやりきれない」と相談に行ったクラスメイトのお母さんは、「物足りないっておっしゃる親御さんもいるので…」と言われたそうです。
次男は「みんな同じように宿題を出すのではなく、計算や漢字のテストをして、それぞれ弱いところ、間違えたところだけを宿題にしてほしい。それなら宿題の意味もわかる」と不満タラタラです。「でも先生が面倒くさくなるからやんないよねー」とも。
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先生よりお子さんの方が宿題の意味や勉強の仕方、大切なことをずっとわかっているように思えるのは私だけでしょうか? 教育の目的を考えた時、その方法は果たして適切なのか、先生も親もよく考えて子どもたちに向き合える日本になってほしいものです。

なぜ時間がかかるのか? 時間がかかる原因は?

さて本題の「宿題をやるのに時間がかかる」場合のレッスンですが、今回も、なぜ時間がかかるのかを考えると、対処法も浮かんでくるでしょう。時間がかかる原因として以下の3つは、前回の「できない、やらない」原因と同じでしょう。
1.やる目的がわかっていない
2.宿題が難しい、わからないから辛い、つまらない
3.気が散って集中力が続かない

それに加えて「時間がかかる」理由としては、上に書いたケースの中にも出てくるように、
4.その子の今の能力に比べて量が多すぎる
ということともうひとつ、
5.どれだけの時間がかかるかわからないので集中できない、最後まで頑張れない
ということがあると思います。今回は4と5の場合についての対処法を考えてみます。

まず4の「その子の今の能力に比べて量が多すぎる」場合には、「全部をこなさなければならない」ことを横に置いてください。

簡単に解けそうな問題と、少し頑張れば解けそうな問題、そこまでを目標として取り組むようにします。計算や漢字の場合も、少し頑張ればできそうな量をゴールにします。この「少し頑張れば」というところがミソです。

たとえば子どもの頃、誰もがやった縄跳び。前まわしがやっとできたばかりの子に、「100回跳ぶ」という目標は、あまりにも遠くてやる気が失せます。でもまず「3回跳んでみる」、「10回跳んでみる」、というのを目標にしてみる。そして今より少しできるようになったことをほめて、一緒に喜んであげる。そうすれば、「もっとやってみよう!」という気になりますよね。

「ラクラクできる」+「少し頑張る」、この積み重ねで人は成長していきます。縄跳びの目標なら、その子の能力に合わせて考えられるのに、なぜか宿題となると一律に「これだけやらねばならぬ!」になってしまいがちな私たち。でも何が何でも無理やりやらせて「勉強は苦痛」というイメージを植え付けてしまうことは、とても大きな損失です。それよりも「できた!」「ちょっと頑張ればできる!」という小さな達成感で、自信をつけさせてあげるほうが、ずっとそのあとの人生にプラスになるでしょう。

そのためにも家庭でも「何のために教育があるのか」「わが子にどうなってほしいのか」「わが子につけさせたい力は何なのか」という軸を、家の教育方針として話し合っていただきたいものです。

そして、その方針と合わないことがあれば、先生と話してみることも大切なことです。たとえば先生に、「わが家では子どもの能力に合わせた進度で、子どもに自信をつけさせながら、一歩ずつ成長していくことを大切に教育したいと話し合っています。ですから宿題に関しても、今の子どもの能力を踏まえた上で、少し頑張ってできる範囲のところまでクリアできたらよいと考えています。先生にはご面倒をおかけしますが、少々大目に見ていただき、そのようにご指導いただけたら大変ありがたく思います」というようにお願いしてみましょう(ただし先生を否定したり、批判することは好ましくありません。お願いを快く受け入れてもらうためにも、日ごろから先生とのコミュニケーションを大切にし、感謝の気持ちをお伝えするのを忘れないようにしてくださいね)。

宿題を細かく区切って、小さなゴールを目指す

もうひとつの5「どれだけの時間がかかるかわからないので集中できない、最後まで頑張れない」場合、これは大人でもよくあることです。自分がひとつの作業、仕事をするのにどのくらい時間がかかるのかを把握できない時には、お先真っ暗な道を進んでいるような気持ちになり、やる気や集中力が続かないものです。頑張ってもできないほど難しい問題ではないのに、だらだらと時間をかけてやっている場合には、宿題を細かく区切って、小さなゴールをいくつか決めて取り組むようにします。

20分集中したら終わるのに・・・と思いがちですが、それが子どもにとっては負担な時もあります。だったら3分、5分で終わるところを目標にして、時計やタイマーで計って、その都度、目標達成を喜べばよいのです。帰ってきて3分、おやつの後に3分、テレビを見てご飯の前に3分、お風呂の前に3分、そんな積み重ねでゲームのようにこなして行ってもいいのではないでしょうか?

親の立場からすれば、それに付き合うのも、声掛けも面倒ではありますが、そんな積み重ねが習慣になれば、のちに自分ひとりでやれるようになっていくものです。

親力強化レッスンの3つのポイント

「宿題をやるのに時間がかかる」という場合は、

1. 「宿題は全部こなさねばならない」という考えを脇に置き、わが子にとって適切な量をサポートする
2. まとめて一度にやろうとせず、小さなゴールを決めて、ゲームのようにワンステップずつ進む
3. わが家の教育方針、大切な軸を話し合って決める

以上が親力強化レッスンのポイントです♪

profile

谷 亜由未

プレシャス・マミー メンターコーチ
株式会社プレシャス・マミー 代表取締役。1児の母。
名古屋市立女子短期大学卒業後、富士通株式会社に勤務。26歳で出産、3年間の専業主婦の後、仕事に復帰。自宅にて学習教室の運営などを経た後、2006年6月、41歳で人と組織の活性化をサポートする株式会社ミュゼを設立。コーチング、インプロを使った企業研修の他、PTAセミナー や子育て講座で数多く講演。ひとり息子が塾なし、すべり止めなしで東京大学理科Ⅱ類1本受験で現役合格したのを機に、子育てのノウハウとコーチングをミックスしたプログラムを確立。2010年3月にママであることがキャリアになる日本を目指した株式会社プレシャス・マミーを設立。東京、大阪、名古屋にて、コーチ養成講座、トレーナー養成講座を開講。全国に認定プレシャス・マミーコーチ、トレーナーを生み出す活動をしている。現在は認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。
認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。2014年に開始したeラーニングも好評。3年間で300名の受講生を生み出している。2015年夏からは、逗子のリゾート地にて、ママの人生をきらめかせる講座を開講中。ママたちが楽しみながら自分を磨ける楽しいイベント、セミナーを随時企画している。またわかりやすく楽しい講演も人気があり、日本のみならず、海外でも積極的に講演を行う。

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