小学生ママ

もしかして“チック症”? 緊張が強いわが子

緊張すると落ち着かなくなります。どうすればいい?


小学2年男子です。第1子で、下に妹がいます。 最近かなり緊張するらしく、人前での発表や、音楽発表会でみんなと舞台の上で歌うことすらダメみたいで…。目をパチパチしたり、首をすくめたり、口を左右に動かしたり…調べたらチック症とありました。小児科で自然に治ると言われましたが、ひどくなる一方のような…。恥ずかしがりやかと思うのですが、授業中のトイレ(大のほう)は平気で行けるそうです。どうしてあげればいいか…悩みます。(なぁなさんより)
過度な緊張で起こる“チック症”、まず原因を考える


チックというのは、過度な緊張の結果から起こる首ふり、頻繁なまばたき、言葉の繰り返しなどの症状です。乳幼児期から学童期にかけ、心と体の成長・発達の過程で見られます。この緊張から起きる症状は、実はほとんどの子どもが少しは持っていますが、それが固定化したり慢性化すると、チック症と診断されます。

たいていのチック症は、一過性のものが多いので、その小児科のお医者さんは、一過性のものと診断したものと見られます。発症年齢は、3~4歳の幼児期から始まり、7~8歳の学童期をピークに11歳頃までと言われています。つまり、7~8歳をピークにしてあとは徐々に軽減していくのが普通です。

私も、チック症の子どもを何人か担任したことがありますが、やはり小学2年生ぐらいをピークにして、たいてい症状が軽減していきました。本人自身が不安を強く感じる体質だったり、不安耐性が低いことなどが、原因であることがほとんどです。

周りの大人が必要以上に気にしない
重症の場合には薬物療法などが必要になりますが、このお子さんの場合は、それほど心配しなくても大丈夫だと思います。授業中に大便に行けるということの方が、子どもにとっては難易度が高いのに、それができるということはどこかで「楽天的な部分を持っている」ということが言えるからです。

対応としては、症状を誘発する緊張や不安を軽減、除去することや、それへの耐性や精神的抵抗力を高めるように援助することが中心になります。症状の出現をやめるように、いたずらに子どもを怒ったり、「目をパチパチさせないの!」と注意をすることなどは避ける必要があります。

むしろ、本人が症状にとらわれすぎないように配慮することです。軽い運動をさせて気を紛らわせて全身運動の発散に関心を向けさせたり、何か興味を抱いて熱中できる趣味的なものをもたせたりすることが有効です。特に必要なのは、父母がこだわらないことです。

担任に協力をお願いする
私が担任した子どもの範囲から言えることになってしまいますが、ほとんどの場合、低学年の間かその後ぐらいに症状が軽減していきました。

2年生で、吃音や首をかしげる動作が結構ひどかった子を担任した時のことです。「ほんとうは、ほんとうは、ほんとうは…」と何度も同じ事を言う子がいました。かなり緊張度が高かったのです。ちょっと聞きづらかったので、ほかの子どもたちも「はっきり言って…」などと声をかけていました。

まずは、それをやめさせました。「ちょっと繰り返してしまうけど、最後まで言おうとしているのがすごいと思うんだよね。みんな、待ってあげてね」と声をかけて、みんなで話し合いました。

「みんなも得意や不得意があるでしょ。例えばサッカーとかで『へたくそ』とか言われるとどう? どう思う?」
「嫌な気持ちがする」
「そうだよね。嫌だよね。できるまで待ってもらえたらうれしいよね」

という形で、その子が話すことを待てる子どもたちにすることが必要です。

ですから、担任の先生もわかっていると思いますので、相談してみたら良いかと思います。

「ことばの教室」といった言語に難がある子ども向けに設置された施設もありますので、そういうところに通わせるとわりと早く治ることが多い場合があります。

焦らずゆっくり言う練習も
それと、一つひとつの言葉がつながってしまい、わかりにくいことが多いので、それが余計に焦りを生んでしまいます。人間は、自分で言った言葉を自分の耳で聞きながら、相手に伝わっているかを確かめているのです。自分で自分の言葉が聞き取れるようになることが、安心感を生みます。例えば、ヘッドフォンをして、自分の言葉が聞こえないようにすると、自分の発言に不安を感じるようになりますから、試してみてほしいと思います。

ですから、まずは一つひとつの言葉をゆっくりと言わせる工夫をし、「自分の言葉がはっきり聞き取れた?」と、ていねいに確認していくといいのです。その時に、自分の言葉が耳にしっかり届くようなU字パイプなどを使うのも手です。

一つひとつの言葉や動作を、ゆっくりと確実にできるようにしていくことで、改善されることが多いので、試してほしいと思います。焦らず、ゆっくりやってください。子どもは、成長の階段をぽんぽん飛び越えていくわけではありません。ゆっくりと確実に階段を上っていける子どもを育てることが、あとあとの成長にもつながっていくのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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