小学生ママ

広汎性発達障害かも?すぐ泣いてしまう小1の友達への接し方

気に入らないことがあるとすぐ泣いてしまう友達とどう接すればいい?


小1の娘が、放課後に体育教室に通っています。幼稚園から継続しているので、お友達も見学するお母さん達も顔なじみです。 少人数ですが、その中の男の子が、何かというとすぐ泣いてしまうので、どう対応すればいいか、娘にどう言えばいいか戸惑っています。 例えば、ドッジボールで当てられると「なんで僕を狙うんだよ」とうずくまって泣く。鬼ごっこでタッチされると「なんで僕が鬼なんだよ!」と泣いて、鬼を放棄。先生が鬼になって続き、そのうち立ち直って「鬼さんこちら~!」と張り切ったり。 最初は、他の子も「大丈夫?」と声をかけたりしていましたが、毎回そのような事が起こるので、最近では誰も声をかけず、先生も呆れる感じで、「じゃあ、先生が鬼やるからいいよ」「タッチすると泣くからしないよ」と声かけしています。「お母さんに見てもらえない寂しさかな」と他のお母さんとお話して、当初は苦笑いでしたが、最近では1回の教室で数回泣いたり放棄することがあり、苦笑いもできない雰囲気になってきています。 私も含め、見ている周りの母親はどう接すればいいのか、また、子どもたちにはそういった時どうしてあげなさいとアドバイスすればいいのか教えてください。(のんさんより)
広汎性発達障害なのかも?


あまりこういうことを書くのは気が進まないのですが、この男の子は「広汎性発達障害」なのではないかと思われます。小学1年生で、ドッジボールで当てられると泣いてしまう、鬼ごっこをしてタッチされても泣いてしまうというのは、あまりにも幼なすぎます。

「広汎性発達障害」の主な特徴は、次の3つがあります。

(1) 社会性・対人関係の障害
(2) コミュニケーションや言葉の発達の遅れ
(3) 行動と興味の偏り

この男の子は、(1)と(2)に難がありそうです。

「社会性・対人関係の障害」は、4つの特徴に分かれます。

 ・孤立型(人に関心がなく関わりを避ける、呼んでも反応しない)
 ・受動型(言われたことに何でも従う、嫌なことも受け入れてパニックを起こす)
 ・積極・奇異型(一方的に話し続ける、同じことを何度も言う)
 ・尊大型(人を見下した言い方をする、横柄な態度をとる)

この中の「受動型」に近い感じがします。

また、「コミュニケーションや言葉の発達の遅れ」の特徴は、次のようなものです。

・言葉の発達が遅い(オウムがえしが多い、単語しか発しないなど)
・会話が苦手(一方的に話す、受け答えができないなど)
・言葉を意味通りに理解してしまう(冗談や皮肉が通じない、たとえ話などを誤解してしまう)
・抽象的な言葉の意味や文脈の理解が困難(遊びのルールが分からない、「みんな」に自分が含まれていると
 気づかないなど)

この中の、“抽象的な言葉の意味や文脈の理解が困難”には、「遊びのルールがわからない」ということも含まれます。

早期発見と治療が大切
モデルで俳優の栗原類さんが、2015年5月25日放送のNHK『あさイチ』で、発達障害の一つである「注意欠陥障害(ADD)」であることを告白し、視聴者に大きな驚きを与えました。そして昨年、「発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由」という本を出版しました。この本は私も読みましたが、とても参考になりました。アメリカに住んでいた子どものころに診断されたということでした。栗原さんは、「早期に診断・治療したことで、自分の弱点や、できること・できないことがわかりやすくなった」と述べています。

アメリカでは、こうした障害についての理解が進んでおり、早期に発見し、その子どもに合った対応を周りの大人がすることが求められています。

この男の子が、実際に「広汎性発達障害」であるかどうかは、見てみないとなんとも言えませんし、専門家の判断が必要だとも思います。障害があるかどうかは別として、早期に発見しそれに合わせた対応をしていくことが大切です。

どんな対応が必要か
日本はこうした障害についての理解が遅れていますし、教師の中にもそうした障害の勉強をしている人が少ないのが事実です。もちろん、「障害だ」とラベリングしていくことの危険性は十分踏まえていくことが大事ですが、周りの大人の対応が求められるのは事実です。

まずは担任の先生が、「こだわりが強い性格なのかもしれないから、丁寧に説明してあげようね」と子どもたちに説明する必要があります。周りの大人たちも、「こだわりが強いのかもしれないから、少し見守ってあげようね」とアドバイスしてあげてください。

「タッチすると泣くからしないよ」という形で接するのは、自分が仲間はずれになったと思ってしまうことがあるので、良くないと思います。むしろ、鬼ごっこのルールがよく分かっていないようなので、ルールを丁寧に説明してあげることの方が大事です。

また、お友達との接し方も教えてあげることが大事です。すぐに泣くからといって、友達との接する機会を減らすのは、かえってマイナスになります。面倒くさいかもしれませんが、お母さん方でその男の子と他の子どもが接する機会をつくり、遊びのルールや友達との接し方を丁寧に教えてあげることが大切です。つまり、みんなでその子を育ててあげるという意識を持ってほしいと思うのです。

ここ最近、そうした支援が必要な子どもが増えています。だからこそ、子どもを地域で育てるという考え方が必要になってきているのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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