小学生ママ

小3の娘に「彼氏」が…このまま見守るべき?

小3の娘に「彼氏」がいるようです。これって普通ですか?


小3女子です。ママ友に聞くところによると、娘には「彼氏」がいるようです。小学生で彼氏って、今は普通なんですか? よく一緒に遊んでいるぐらいだと思うのですが…。娘からは話を聞いていません。このまま様子を見守っていていいものでしょうか?(ゆめちゃん)
「彼氏」「彼女」という言葉を使いたがる現代の子どもたち


皆さんも覚えがあると思うのですが、だいたい初恋は小学3~4年生ぐらいが多いのです。中には、幼稚園が初恋と思っている人もいるかと思いますが、それはただ単に「気が合った」「よく遊んだ」「好きと言われた」といったレベルだと思います。その証拠に、就学前から小学校低学年までの友人関係は、機会的で継続性がありません。たまたま遊び場に居合わせれば友人であり、そこを離れれば友人関係は消滅してしまいます。

子どもが、他者をはっきりと意識するようになるのは、小学3~4年生の「ギャングエイジ」が多いのです。「ギャングエイジ」は、児童が教師や保護者より友達を大切にし始める時期のことです。大人との従属的関係から脱しようとする営みであり、仲間を中心として考えるようになります。別名、「仲間時代」あるいは「大人からの旅立ち時代」と言われています。保護者との約束よりも仲間との約束を重視するようになるため、時には限度を超えた悪のりや悪ふざけになることがあります。

仲間や他者を意識し、異性を意識する手始めが、小学3~4年生なのです。低学年と違うのは、「優しいから好き」とか「笑顔がかわいいから好き」といった具合に、好きという感情を意識化・言語化できるよういなるのです。

このことは、私たち親の世代も同様だったはずです。ただ違うのは、情報がたくさん入ってくるため、「好き」=「彼氏」「彼女」といった形で意識するようになっているのが、今の子どもたちなのです。

だって、「私、彼氏がいるんだもん!」とか「オレって、彼女がいるんだぜ!」なんて、かっこいいじゃないですか。そのかっこよさにダイレクトにあこがれ、「彼氏」「彼女」という言葉を使うのです。もちろん、これが普通とは言いません。そうしたことを意識する子と意識しない子がいますし、成長にも差がありますから。

人を好きになることは、ステキなこと
私が担任していた時にも、小学3~4年生で、「誰が好き」とか「誰が嫌い」などという会話は盛んになされていました。「私の好きな人を教えるから、あなたのも教えて」などと言って、相手の好きな人を聞き出し、それをほかの人に言ってしまってトラブルになることも多かったように思います。

そうした時に私は、「人を好きになるのは、ステキなことだよ。成長したあかしだからね。大切なことは、『あの子のこんなところが好き』って言ってもらえるように、自分を成長させていくことだよ。人を好きになるということは、相手にふさわしい人間になろうと努力することを抜きにしてはありえないんだよ」と伝えるようにしてきました。

人を好きになることは、相手からどう見られているかを意識することとつながります。当然、今の自分を見つめることにもなっていくのです。お互いが成長していくような形に促してあげることが大事なポイントです。

「異性を好きになるのは、まだ早い!」という論理は、大人の論理です。そこには、「いつまでも幼くて言うことを聞く子どもでいてほしい」という願望が見え隠れするような気がするのです。

「人を好きになるのはステキなこと!」ということをまず前提にして、子どもを見てあげてほしいと思います。

きちんとした思春期を迎えるために
小学3~4年生の時期をどのように過ごすかが、思春期のあり方を決定します。好きになることは自分を磨くことであることを理解した上で、中学生になることが豊かな思春期を迎えることになります。

阿部 次郎(1883-1959)という哲学者が、1914年に「三太郎の日記」を出版しました。その中に次のような一節があります。「私たちは恋愛によって成長する。恋は成っても破れてもとにかく恋愛によって成長する」

私は、思春期の時に「三太郎の日記」を読んで、ずいぶん影響を受けました。美しい恋愛は、美しい人生を創り出し、世界を色鮮やかなものにしてくれます。

今、きちんと子どもを向き合ってください。そして、恋愛について、親の経験をもとに語ってあげてください。小学3~4年生の時に、人を好きになった経験を語ってあげてください。それが、今後の子どもの恋愛観を育てるのです。

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プロフィール

増田修治先生

増田修治先生 
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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