ママライフ

性の話はいつがいい?まずは子どものギモンに共感を

子どもへの性教育、「よし、始めよう!」と改めて考えると躊躇(ちゅうちょ)してしまうもの。特にきちんとした性教育を受けていない世代の私は、子どもの質問にどぎまぎしてしまうことも。性教育を“性の話”として、家庭で自然に話ができるようにするにはどうしたらよいのか、保健師の岩崎眞有美さんに話を聞きました。

子どもに性の話をするのはいつから?タイミングは?

「お風呂に入ったときや母親の月経時、また下の子の出産を機になど、日常生活で性に関する場面に遭遇したときがチャンスです」と岩崎さん。
岩崎さんは去年の春に第3子となる女児を出産したばかり。当時、出産に立ち会うことができた5歳の次男。彼の記憶として、「出産=ただ母が辛そうだった…」と彼の頭に残ってしまうのは違うと思い、改めて子どもと一緒に産後の振り返りをしたそうです。
「赤ちゃんはね、おまたのおしっこが出るところと、うんちの出るところの間にもうひとつ赤ちゃんが生まれる穴があってね、そこから生まれてきたんだよ」という母の言葉に、「じゃ、うんちと一緒に生まれてきたの?」と次男(笑)。彼は恥ずかしさも抵抗もなかったのだとか。

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ママの月経中、ナプキンの取り替え時やシーツが汚れてしまった場合など、子どもが生活の中で気付いたときには、これは病気でも怪我でもなく月経であることを伝えます。「お腹には赤ちゃんのもとが入っていて、赤ちゃんがいない場合は用意したふかふかのベッドが体から出ていくんだよ」と、子どもがイメージできる範囲でよいので話をします。
岩崎さんは、「女の人は毎月の月経によってお腹が痛くなったりだるくなるの。だから優しくしてね」と子どもたちに伝えているので、たくさんお手伝いもしてくれるのだそう。

子どもの「なぜ?」の問いかけに、まずは“共感”

日常でふとした拍子に子どもが問いかけてくる「なぜ?」、これに正直に、わかり易く答えることが大切だと岩崎さんは言います。

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親が構えてしまうと、「この話はしちゃいけないものなんだ…」と、子どもながらに学んでしまうもの。そんなときにはまず、「話をしてくれてありがとう」「いいところに気づいたね」「不思議だよね」と、子どもの「なぜ?」に共感することから始めるとよいでしょう。これらの言葉により、子どもの突然の質問にドキッとした自分の心を落ち着かせる“間”にもなり、親もどぎまぎせずに済むかもしれません。

おむつが外れた頃から、自分のおしりは自分で洗えるように

おむつが外れて、トイレでおしっこができるようになった頃から、自分でお尻をふくことを教えていきます。入浴中にも、性器は自分で洗えるように教えていき、家族や親戚でも触らせてはいけない大切な場所、プライベートゾーンであることを少しずつ伝えていきます。
それが後に犯罪から身を守ることにもつながり、また自分自身を大切にすることにもつながってくるのです。

男の子と女の子は体の構造が違いますが、違いを知る前にまずは自分の体を知ることから。性はプライベートなことなので、家庭の中では親子で個別に対応できるのが望ましく、できれば女の子はママが、男の子はパパが教えることができるといいそうです。

伝える親、大人の性意識

性を伝えていく親として、「親自身の“性の価値観”を見つめ直すこともやってほしい」と岩崎さん。
性には生殖性、快楽性、連帯性と3つの意味があるそう。「性はいやらしいものと否定的にとらえてきたかも…」「自分は子作りばかり考え、生殖のことでしか考えられなかったかも…」「友だちに同性愛の友人がいて肯定的に性の多様性を認められている」など、まず自分の意識を自覚することが、子どもへ性の話をする方法にも関わるくらい大切なのだそう。それと同時に夫婦で性について話すことができるとなおよいのだとか。
「今後の夫婦間の性のあり方について語り合えると、予定外の妊娠は防げますし、より互いのことを尊重できるようになると思うのです」と岩崎さん。
男の子の性のロールモデルは父親、女の子は母親。父親が母親を女性として尊敬し、いたわり大切にする態度が、互いの性を尊重し合うことにつながり、また子どもへ自然と伝わっていくのです。

いざというときの相談相手、話ができる家庭を目指して

最後に、成長していく子ども達への性教育、親として心得ておくべきことを聞いてみました。「思春期を過ぎても性の話ができるかどうかは、それ以前から家庭で性について話しているかどうか。困ったときには相談相手となるよう、子どもと話ができる環境を作っていくことが大切です」
かといって、無理をするのもダメ。いいお母さんになろうとして「家できちんと性教育を!」と、必死になるのも分かります。しかし、「家でできる限界、また自分の性意識や価値観は超えられないことがあるのも確か。なかなかニュートラルに語れない場合もあるので、そんなときは地域の保健師さん、理解のある小児科医、学校の保健の先生など専門家に頼ることも必要です」

子どもと性の話をすることは、自分自身の性=生を見直す機会、また夫婦関係を見直すよい機会にもなりそうです。

<文: フリーランス記者 林未香>

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