入学準備

人の話が聞けず、一日中しゃべっている息子。入学後が心配…

年長さんママの相談室「こんなときどうしたらいいの?」

Q

年長さんママのお悩み

年長(6歳)の息子です。 小さい頃からとにかく話す事が好きで、起きてから寝るまで何かしらしゃべっている子です。 年中・年長と幼稚園でも先生から「登園してきてから帰るまでずっと話しているので8割くらい聞き流しています(笑)」と言われたことがあります。先生のお話を聞きながら、同時進行で答えたり、説明したりすることもあります。 習い事で先生が他の子と話しているのに、一生懸命先生に話しかけていることも…。
周りの子の発言の場をなくしてしまったり、「できる」「知っている」発言や知ったかぶりも多いので、周りの大人からはあまり良い印象を受けないだろうな…と心配です。 小学校では先生のお話がきちんと聞けず途中で遮ってしまったり、お友達の発言中に説明や意見を言ってしまったりすると良くないと思うのですが、どうやって話に制限をかけて良いのかが分かりません。
(ペンネーム:けいゆいママ)

A

増田先生の回答

6歳児の発達について

最近言われるようになった言葉として、「天使の4歳児」というものがあります。ワケの分からない2歳児・3歳児を終え、ようやく子どもとの意思疎通が楽になってくるのが4歳だからです。思いが通じない時期を終えたお父さんやお母さんにとっては、まさに「天使」に感じられる時期だからかもしれません。

4歳の子どもたちは、大人のように考えることができる“小さな大人”です。「多い、少ない」「長い、短い」を理解したり、今日あった出来事を話してくれるようになります。また、「自分の要求や拒否を伝える」ようにもなりますが、その理由がないことが多いのです。分かっているようでいて分かっていないのが、4歳児です。

それに比べ、6歳になると、「動物の名前を言ってごらん?」と聞くと答えられるようになります。これを、「仲間集め」と言うのですが、こうした概念が育ってくるのがこの頃です。また、「叩く」「叩かれた」といった受け身の表現を理解するようにもなります。その他には、簡単な「なぞなぞ」に答えられるようにもなります。6歳児の急激な変化は、どうして起きるのでしょうか。

平成21年に文部科学省幼児教育課が発表した「幼児教育の無償化の論点」という論文によると「特に0歳~3歳期の教育の重要性は、大脳生理学の発達によってあきらかにされ、人間の脳は3歳までに80%、6歳までに90%、12歳までに100%完成するという事が分かってきたのです。この脳神経の成長が、そのまま知能の発達とリンクしているのです」(要旨)と述べています。このように、脳の発達の90%以上が発達するのが6歳児なのです。つまり、6歳児になると学習に適応した脳になるということです。小学校に入学する年齢が6歳なのもそのためなのです。

「聞いて! 聞いて!」の6歳児

こうした発達を遂げているのですから、大人とある程度対等な話し合いができるようにもなるのです。それが楽しいと感じるのと同時に、伝えたいことがたくさん増えてきます。そのため、“「聞いて! 聞いて!」の6歳児”となるのです。

質問者さんの息子さんが、こうした状況になるのは、別に不思議なことではありません。ただ気になるのは、自分のことを聞いてもらいたいという思いが強いためか、人の話を聞こうとしない様子が見受けられることです。

まずは、子どもの言い分をじっくりと聞いてあげる必要があります。しっかりと目を見て聞いてあげることで、「相手の話を聞くとはどうすることか?」が具体的に分かるようになるのです。話を聞いてもらえた経験の豊かな子は、相手の話を聞くようになります。相づちを打つだけでなく、知ったかぶりをする場合には、「どんなことを知ってるの?」「面白そうだね。説明してみて!」という具合に、しっかりと聞いてあげた上で、矛盾している点などをやんわりと伝えていきましょう。

コミュニケーションを教える

コミュニケーションは相互の対話のやり取りですから、自分の一方的な話だけをしていたら、先生から注意を受けたり、友達から嫌がられるようになる可能性は大きいです。ですから、自分の話をしたら区切りの良いところで相手の表情を見る練習をするべきです。そして、相手が言いたそうな表情をしていたら必ず聞くというようにしていく必要があります。その練習相手に、まずはお父さんやお母さんになってもらいたいと思います。

相手の表情をかまわずに話し始めたら、「今は、お母さんが話したいときなんだよ!」と伝えます。そうしたことを繰り返していくうちに、だんだんと独りよがりのおしゃべりが減っていくはずです。

また、「お母さん(お父さん)の話を聞いてくれない人とは、話したくないな!」と、親からの気持ちをきちんと伝えましょう。相手の話を聞くことができない子は、学習面でも遅れがちになります。

まだまだ十分間に合います。丁寧に子どもの成長に付き合ってあげてほしいと思います。

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プロフィール

増田修治先生
増田修治先生アンファンサポーター
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。
1980年、埼玉大学教育学部を卒業後、埼玉県の小学校教諭として28年間勤務。
若手の小学校教諭を集めた「教育実践研究会」の実施や、小学校教諭を対象とした研修の講師なども務めている。
「笑う子育て実例集」(カンゼン)、「『ホンネ』が響き合う教室」(ミネルヴァ書房)など、著書多数。

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