入学準備

和式のトイレを怖がる娘、入学までに練習した方がいい?

心理臨床家、専門行動療法士、臨床心理士の奥田健次先生が、子育てのお悩みを「行動」に焦点を当ててアドバイスします。

先生への質問

娘は和式のトイレを非常に怖がり、和式のトイレを見ただけで大泣きします。 小学校はまだ和式のトイレが大半だと思いますが、今から練習させた方がよいのでしょうか? また、練習するにはどのように練習したらよいでしょうか?(4歳・女子)

爆裂回答

東京オリンピック2020問題。それについての質問ですね? えっ、違うって? まあ、そうかもしれませんが、今回の回答は東京オリンピック2020でも起きるかもしれない、海外のお客様にとっての重大な問題かもしれません。

質問の方はすでに「練習」という言葉を何度も使ってくれています。それだけで合格に近い所におられます。これがもし「恐怖を取り除く」みたいな発想でしたら、ちょっと合格には届かない所にいることになります。

さて、「練習のあり方」ですが、子どもの場合については「遊び」とセットで考えましょう。決して、最初はそんな遊び(練習)の中で、排泄までさせようと思う必要はありません。

もうすでに「見ただけでも怖がる」という状態ですので「和式トイレを見るゲーム」からスタートします。「和式トイレを見る」→「他ではもらえないスペシャル報酬」をセットにしましょう。普段はもらえないシールやスタンプ、消しゴムやキャラクターグッズなど、子どもが欲しくてたまらないものが報酬になります。

できるだけ和式トイレの種類も豊富に、見る練習をしていきます。繰り返しますが、くれぐれも排泄までさせようとしなくて構いません。見るだけです。

これが余裕になりましたら、次は「足を開いて和式トイレにまたがるゲーム」です。まだしゃがむ必要はありません。「ケン、パ」の遊びの「パ」の字状態で、立っているだけで十分。これも1試行毎に報酬を。できるだけ楽しいことを言わせながらやるとゲームらしくなります。「おすもうさんのように、どすこい!」とか、「儲かりそうだからやります!」とか、「元気100倍、アンパンマン!」とか。色々動いて、しゃがんでみる姿勢なども取らせてみます。コツはできるだけ1回のトイレに来た際に、何試行も遊ぶことです。楽しいまたがり方を見せるために、交代で遊ぶのも楽しくなる秘訣です。

遊んでいるうちに、また何日もそうやっているうちに、いずれ排泄のタイミングがやってきます。「じゃあ、もうここでやっちゃえ」ということで、もう怖くもないトイレで用を足してしまうという流れです。もちろん、和式トイレで用を足した後は、超スペシャル報酬ということになります。帰りに子どもさんが好きなファミリーレストランに寄るのもよいかもしれませんね。

遊びを使った練習法ですが、やったことのない人には信じられないかもしれません。しかし、遊びをうまく利用すれば効果絶大です。そして、そのうち報酬をもらうことが馬鹿らしくなって、自然に用を足せるようになりますので「報酬がないとやらなくなる」という心配もご無用です。今までそんな子どもはひとりもいませんでした。

東京オリンピック2020の和式トイレ問題も、これで解決!?

ふんばれ! ニッポン! 笑

 
【参考図書】

『メリットの法則 –行動分析学・実践編』(集英社新書)
『叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本』(大和書房)
『世界に1つだけの子育ての教科書- 子育ての失敗を100%取り戻す方法 -』(ダイヤモンド社)

先生への質問受付中

プロフィール

奥田健次あんふぁんサポーター

奥田健次

専門行動療法士、臨床心理士。発達につまずきのある子とその家族への指導のために、全国各地からの支援要請に応えている心理臨床家。世界各地から招かれる国際的セラピストである。行動上のあらゆる問題を解決に導くための洗練された技術と、子ども一人ひとりに合わせて完全にオーダーメイド化された奇抜でユニークなアイデア、指導プログラムの緻密さについて、国内外の関係者から絶賛されている。1999年・内山記念賞(日本行動療法学会)、2003年・日本教育実践学会研究奨励賞、2008年・第4回日本行動分析学会学会賞(論文賞)を受賞し、行動科学系の二大学会で初のダブル受賞者となった。
日本行動分析学会常任理事。日本子ども健康科学会理事。桜花学園大学准教授などを経て、2012年4月より行動コーチングアカデミー代表/学校長として浅間山のふもと、西軽井沢に移住。子ども、高齢者、動物らと共に高原での自給自足的生活を目指した試行錯誤を繰り広げている。桜花学園大学大学院客員教授等を兼任。現在、長野県に新しい私立幼稚園(行動分析学を用いたインクルーシブ幼稚園)を設立するために精力的に全国的な活動をしている。
著書に「子育てプリンシプル」(一ツ橋書店)、「叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本」(大和書房)、「メリットの法則 行動分析学・実践編」(集英社)、「拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より」(飛鳥新社)などがある。
http://www.diamondblog.jp/kenjiokuda/

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